「群青戦記」 笠原真樹

「やっぱり僕は戦国時代のほうが向いてる・・・」

群青戦記グンジョーセンキ 1 (ヤングジャンプコミックス)

こんばんは、ALVAです。
誰でも一度は「現代は自分にあってないんじゃないか」なんて考えたりしますよね。
過去のタイムスリップ先で未来の技術や歴史を知っているから重要人物扱いしてもらえたり・・・。
現代だとダメでも過去なら・・・って考えちゃうのは現実逃避でしょうか?
私も江戸時代とかいいなーって思いますけど、意外とあの時代ってすごくて数学も凄いし英語やポルトガル語やオランドができる人もいるし・・・。
仁先生みたいに医療技術があるわけでもないので・・・あれ過去でも役立たずじゃん私って!
そんなIFを描いたマンガが『群青戦記』です。

スポーツの得意な高校生たちが戦国時代に学校まるごとタイムスリップ!

主人公の西野蒼は歴史オタクの弓道部。
いつも歴史のことばかり考えていて、戦国時代なら活躍できるのにと思っています。
色々あって、突然過去へタイムスリップ!
学校敷地まるごと戦国へと移動しちゃいます。
このパターンは『漂流教室』とかでお馴染みですね。
最近だと『スプライト』でも確かビルごと戦国時代とかに行ってたような・・・?
高校生戦国タイムスリップものとしては『信長協奏曲』なんかもそうですね。

歴史好きで戦国なら活躍できると思ってた西野君はマジで殺しに来る戦国の人たちにビビってしまいます。当然です。
めっちゃ怖いです。
よく考えたら日本なんて包丁すら持ち歩けないわけで、あんな凶器普通に持ってる人がウロウロしてる世界は怖すぎます。
とか言いつつ西野くんはなんだかんだで歴史知識と弓の腕前で戦国の世をのし上がっていくわけです。

―ここからネタバレ―

色々と気になる点はあるけど面白いマンガ!

正直、最初は登場人物が多い上に様々な設定が出てきてちょっとダレ気味だったのですが・・・。
端役の登場人物が片っぱしから死んでいく序盤を乗り越えればある程度見分けがつくようになります。
ビビっていた主人公が積極的になるまでの過程が意外とあっさりしていたり、全体的に流れも速いし気にはなります。
登場人物も多い割に別に伏線となる存在もたいしていないので序盤はあまり神経質にキャラクターの名前を覚えるべきじゃないですね。
刑事とか銃を登場させただけですし・・・。(銃は二丁あるんでしたっけ?)
伏線らしい伏線といえば木本くんと最初の自殺者不破くんぐらいかな。
でもこの手のマンガはリアリティ云々よりも勢いで読んだほうが絶対面白いです。

お気に入りの登場人物は戸田くん!
『ピンポン』のペコと『魔法少女・オブ・ジ・エンド』の芥を合体させた感じです。
思い返してみると松本大洋先生と森恒二先生の影響があるような気もしますね。
目の描き方とかは石井あゆみ先生に似てて読みやすくて好きな絵柄です。

個人的にはオススメのマンガですが、腕取れちゃったり無抵抗の高校生が切られてしまったりするのでそういったものに耐性のない人にはオススメできないです。

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