「少女終末旅行 1巻」 つくみず

意味なんかなくてもさ、たまにはいいことあるよ。

少女終末旅行 1 (BUNCH COMICS)

こんばんは、ALVAです。
「少女終末旅行」面白いですね!
実は3巻を買ったのでブログに書こうと思ったら、以前購入していた1巻も2巻も書いてないことに気が付きました。
私は基本的になんでも手に入れるのは好きなのですが、それをアウトプットするのが苦手で、ブログを書くのは向いてないと思うのです。
でもそういうの治したいのです。

実はマンガもブログの感想記事の100倍以上は読んでるはず・・・。
数えたことないですが、読み終わったマンガがしまってある実家の書庫は少なめに見積もってもたぶん1000冊以上マンガがあるはずです。
でも、そういう物欲とかに縛られない生き方にも強く憧れます。
たった数冊の持ち運べる最小限の本と生きるための水と食べ物、少しの装備。
ただ一人、化石となった都市を彷徨う。
「少女終末物語」は、私と真逆の登場人物が、物が溢れる現代の真逆の世界を彷徨うお話です。

終わってしまった世界を旅する二人ぼっちの少女と1台のケッテンクラート

本作の登場人物は数えるほどしか出てきません。
主人公はチト、ユーリ、そしてケッテンクラート。
たった二人で文明社会が終焉を迎えた抜け殻の世界を旅しています。
どこを目指している、というわけでもなく。
なぜ文明が滅んだのかを調べている、というわけでもなく。
人に会いたい、というわけでもなく。
ただただ、二人はどこかへと進みます。

チトはしっかり者でケッテンクラートの操縦手。
終末世界ながら知識も豊富でかんたんな字は読めるし書ける。
本が好きで、日記もつけている。

ユーリはおおらかで楽天家。
操縦はできず、ごはんを食べるのが好き。
チトより本能で生きている感じ。銃を持ってる。

崩壊した世界は不思議

彼女たちが旅する世界はどう見ても崩壊して終わりを迎えているようです。
しかも、わかる限りでは2回?
1回目は舞台となった階層型都市を生み出した人たち。
2回目は無人となった都市に住み着いた人たち。
2回目は今まさに終焉を迎えているようで、チトやユーリはその人達の生き残りという認識でいいみたい。
愛車のケッテンクラートも古いものではなく、あくまで設計図をもとに生産された比較的新しいものらしいです。
チトやユーリの文明では先人たちの残したテクノロジーを回収してコピーまたは改造して使用していたみたい。
1度崩壊して、そしてまた人が住み、そしてまた崩壊する。
そんな都市なのに、大きな換気ファンは動いていたり、電気が通っていたり。
チトとユーリは上層にはまだ人が住んでいるかもしれないと考えているみたいです。
でも、電気は風力や雪解け水の排水で発電したり、メンテナンスフリーな原子力発電とか、もっと先進的な効率的なエネルギー源があって、人の手によらないものだとしたら?
上層まで行っても、誰もいなかったら?
そんな恐怖をつい感じてしまうのですが、当のチトとユーリはほのぼのとしています。笑
彼女たちにとっては絶望的な状況、それが日常なんだろうけど二人のように生きてみたいですね。

—ここからもっとネタバレ—

まだ世界には人がいて、文明が残っている?

1巻で出会ったカナザワさん。
この多層型都市の地図を描いていて、世界事情も薄っすらと理解しているみたいでしたね。
「上層に続く連絡塔の周りはかつての人口密集地だからね」という言葉も不思議。
だって少なくとも連絡塔の外部リフトは100年以上前のもの。
ということは連絡塔が上層と下層を繋ぐ役割を担っていたのは少なくとも100年前まで。
チトとユーリがどこから来たのかは謎だけど、少なくとも医療設備が整ってる感じはしないし寿命だってきっと50歳ぐらいじゃないでしょうか。
ということは下手すると2世代も前の話になってしまいます。

そんな情報を知っているというのはかなり不思議ですよね。
しかもお手製とはいえ地図をつくれる・・・独学かもしれないですが測量の技術があるわけです。

そう考えてみるとカナザワは比較的文明的な場所から来た可能性があります。
測量の技術も、昔の知識ももしかしたら字の読み書きが高いレベルでできるのかもしれません。
チトは漢字が読めてないようなので、カナザワは漢字も読めているかも?
字に関して言えば、ひらがなを変形させたのがチトやユーリの世界の言葉で、漢字を使っているのが彼女たちの言う古代人=都市を作った人たちのようです。
なので発電所を作ったのは古代人、レーションを作ったのは現代人ということになります。
おそらくレーションは古代人のレシピから再現したものなのでしょう。

チトとユーリもどこかで生まれているわけですから、最下層には人間がまだ住んでいると考えるべきでしょう。
ただ、住んでいるだけで何も生み出すことはなく、インフラも老朽化していたり、生活必需品の調達が困難になっていたりと住んでいても終わりを待つばかり・・・といった状態なのかも。
だからチトとユーリは旅を始めたのかもしれないなと思っています。

そして、上層に人が住んでいるかという点ですが厳しい気がします。
最下層に人がいたということは、何らかの人類滅亡の原因から逃れられた人たちなのかもしれません。
それは例えば核兵器。
階層都市の最上層で爆発したなら、最下層の人たちまで直接的な被害が及ばなかった可能性もあります。
都市自体の機能は生きているので、未来の技術で超広範囲を殺傷する中性子爆弾が使用されたとかで建物への影響は最小限ですんでいるとか・・・。

それでもきっと上層にはなにかがあるはず。
ふたりの旅路にこれからも注目ですね!

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