『一変世界』 明治カナ子

「そしたらまた森に遊びにいこう。こんどはふつうのピクニックがいいな。」

一変世界 1巻 (バンチコミックス)

不思議な世界にいつも憧れているALVAです、こんばんは。
いつか、それこそ全てを終えた後にどこか知らないファンタジーな世界でこじんまりとした錬金道具屋でも開いて暮らしたいものです。

そんな私の”不思議な世界にいきたいな願望”を満たしてくれるのがファンタジーな小説やマンガです。
最近はなかなかしっかりと時間が取れないので専らマンガで欲求を消化している感じでしょうか。

『ダンジョン飯』のようなファンタジー世界の生活にまでフォーカスしたものもいいですし、『異世界居酒屋のぶ』のようなものも・・・あれ?食べ物のマンガばかり出てきちゃいますね。笑
個人的には「転生したらファンタジー世界で美少女に囲まれて云々」系は完全に守備範囲外ですが、それ以外なら大抵大好きです。

話は変わって私の実家には書庫があります。
住人のほとんどが様々な本が好きなので、結果として生まれた本で埋め尽くされた混沌空間。
地震が来たらTHE・END☆なお部屋です。今回ご紹介するのはその書庫で眠っていた一冊。

実は私はマンガを買って「寝かせる」ことがよくあります。
仕事が忙しくて未読の本が山ほどあるので結果として書庫に吸い込まれちゃうんですよね。
確か今回の本は2年以上前に駅前の本屋さんで買った記憶はあるのですが…。
書庫の本棚はまったく整理されていないので、往々にしてシリーズ物でもバラバラに収納されています。
その中から、ときおり眠らせていたマンガが出てくると嬉しいんです。
そしてそのマンガが面白いとさらに嬉しいのです。

まさにそういう出会いをしたのが今回ご紹介したい明治カナ子先生の『一変世界』です。

一変世界 1巻 (バンチコミックス)

仄暗い、魔と隣合わせの世界

『一変世界』のあらすじに関しては、実はコミックバンチ様で1~4話まで公開されておりますのでそちらをご覧になるのが手っ取り早いでしょう。

https://www.comicbunch.com/
https://www.comicbunch.com/manga/thu/ippensekai/

コミックバンチはすごいですよね。
『軍靴のバルツァー』や『少女終末旅行』などはもちろん『働かないふたり』までありますし!

さて、『一変世界』の世界はどうやら精霊?や化け物といった存在が普通に人々の生活と表裏一体になっている世界のようです。
かつては政治の中枢的存在であった神殿ですが、近年は大巫女の不在などで荒廃するばかり。
その神殿で大巫女見習いとして暮らすプーリョとその周囲の人々が描かれています。

最初の2話まではエズリンという神殿の近くの集落に住む少女がメインのようにお話が進みますが、後半は大巫女見習いのプーリョが主人公となっていきます。
物語の中心はやはり神殿の大巫女。
かつての巫女や、各地の神殿の権力闘争、異教徒の存在なども密接に関わって様々な思惑が入り混じります。
そんな世界でプーリョは飄々としていて賢くとても美しい存在です。

個人的にはポリポリことミンミが大好きです。
キノコ持って歩いている姿は愛くるしいですね。

神殿の中の石像がまるで人間のように動いていたり、秘密の部屋へ向かうために真っ暗な中を足元に広がる星々を頼りに歩いたり・・・。
不思議なお守りを持っていないと化け物(神の使い)に食べられそうになったり。

そんな恐ろしくも美しい世界が描かれている『一変世界』。
ファンタジー枠としては文句なしでおすすめのマンガです!

明日書店で2巻を買ってくるつもりです。
楽しみ☆