『Apex Legends』バトロワの問題点を解決した良作

「決定版」とはまだ言えないけど、一時代を築く名作の予感



リリースからわずか72時間で1000万人のユーザーを獲得した新作バトルロイヤルゲーム『APEX LEGENDS』。
大人気の背景は実は「バトロワ疲れ」のせいなのかなと勝手に考えたりしています。
そもそもバトルロイヤルゲームはその仕組み上様々な問題点があり、後発の『Fortnite』や『APEX』はそれらの問題を解消しているように思えます。

マップ広すぎ敵と出会わない問題の解決

『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』は広大なフィールドに100人のプレイヤーを配置するわけですが、広すぎて敵と遭遇するまでかなりの時間がかかります。
ソロプレイならまだしも4人チームで25チームがそれぞれしっかり固まって動いたらなかなか出会えません。

『Apex Legends』では3人1組の計20チームでプレイ。「100人同時接続」が売りだったバトルロイヤルゲームの中では人数は少なめ。また、ソロプレイはいまのところ不可能。
人数が減ったことで何か目に見えて「がっかりする」ようなことは無く、むしろプレイヤー数が少なくなったことでマップはコンパクトになり密度が増したように感じます。
一時期はFPSのAAAタイトルで「24人対戦」や「48人対戦」などを売りにして競っていた時代がありましたが、100人対戦という枷を外すことで逆に最適化したような印象すらあります。

死んだら何もできない問題の解決

『Fortnite』はバトルロイヤルゲームの王者ですが、それでもいくつかの問題点を抱えています。
たとえばチームでプレイしている際に先に死亡してしまうと仲間のプレイを延々と見続けなくてはなりません。また見続けたからといって何かが起こるわけでもなく、応援する以外のことはありません。
つまり一度死亡するとそのゲームからは完全に除外されてしまうのです。
そのためダウン(蘇生可能)→デッド(蘇生不可能)というように段階を設けることでプレイヤーにチャンスを与えています。

『APEX』の場合も同様でダウン→デッドという流れは一緒です。しかし死亡するとプレイヤーは「バナー」というものを落とします。
これを味方は制限時間内に取得、マップ上に点在する「リスポーンポイント」へと持っていくことで仲間を生き返らせることができます。
プレイヤーはたとえ死亡しても他のチームメイトを真剣に応援したくなりますし、完全に除外されるまではゲームに関わることができます。

とはいえバナー取得には制限時間もありますしリスポーンポイントは一度使うと一定時間(?)使用不可能になるのでリスポーンを繰り返すことはシステム上できないようになっているようです。

移動長すぎ問題の解決

バトルロイヤルゲームにおいてプレイ時間とは即ち移動時間のこと……というのは大げさかもしれませんが、実際かなりの時間を移動に費やしていることになります。
『Fortnite』ではいろいろな方法で移動を楽しくする工夫がされていますが『APEX』でも移動の問題点を解決するためにいくつかの手段が用意されています。
ジップラインで長距離を三次元的に移動したり、垂直式のジップラインで高い位置からジェットジャンプをしたりと様々な方法でスタイリッシュに移動ができます。
スライディングによる移動は斜面をすばやく移動することができますし、高所からの落下によるダメージもありません。
またジップラインを敷設できるキャラクターやワープホールを作るキャラクターもいます。
移動に関しては『Fortnite』ほどではないですがかなり考えられていると感じました。
『Titanfall』のような壁走りができないのは若干残念ですが、壁走りができるアビリティを持つキャラクターの登場などはありそうですね。

今の所『APEX』に問題があるとしたら運営でしょうか。
Electronic Artsは私の知る限りPCゲーム業界において良くも悪くも巨大な問題児であり、様々な問題の中心的存在になってきました。
現状サーバーが不安定でゲーム中こそ問題はなくてもゲーム後のリザルト画面などで問題がよく発生する印象です。
バトルロイヤルゲームは流行りの移り変わりが激しいので『Fortnite』のように運営が愛されるかどうかが成功の鍵となりそうです。

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