「摩訶摩謌モノモノシー」 Sasakure.UK

舞台は、とある町にあるとある中学校。一冊のノートからすべてが始まった。


ようやく手に入れましたよ。
Sasakure.UK(通称ささくれP)の最新ミニアルバム「摩訶摩訶モノモノシ―」!
前作までの世界観から一転、舞台は移り「妖怪」をテーマに据えた新ストーリー!

ささくれ節はそのままに、かなりレベルアップした感じでしたね。
今まで恐らく使ってなかったと思うのですが、IAと重音テトが使われているのもポイントなんですかねー。
ぶっちゃけてしまうと、Sasakureさんの曲深すぎて考察とか無理だから!
もう曲の内容だけに絞って書くことにするよ!
tig-hugとかPV何回見ても分かんないもんね。

1曲目の「ア(マ)ヤカシ・ダイアリィ feat. ピリオ」は歌詞からもハッキリわかるようにいじめを受けている少年のお話…と単純にいってしまっていいのかわかりません。
絵の具を鞄の中にまき散らされてしまったり、根も葉もない噂を流される。
それを現実と捉えずに、妖怪の仕業と思い込み(というか自己暗示)することで心の平衡を保っていた?
理由はわかりませんが、とにかく虐められているという現実から逃避している…(逆に妖怪に置き換えてるのだからポジティブにも捉えられるが)
何をされても妖かしのせいにし、自分で踏み込もうともしない。
そして、財布も失くなり、日記を落としてしまう。
日記をなくしたことを「なんという失態!」というあまり中学生らしからぬ言い回しをしていることから「失敗を非常に恐れている」ように見える。(アマヤカシに対して)
日記を拾った少女と遭遇し「見えるはずの無いものを見たんだって一人で日記に書き付けてんだ何か用かい」と自然に言いたいが言えず「どうしょうもないだろ、さあどうか嗤ってくれよ」と言う。
しかし少女は右手を差し出し「トモダチになってくれませんか。」という。

いじめられっ子が救われるというストーリーに見えます。

謎の”奴ら様”は恐らくいじめグループ?

単純にそう解釈していいものかわかりませんがPVが出れば考察する人も増えるでしょうから。

曲自体は本当にささくれPの進化が実感できます。
今までより確実に聴きやすく、ストーリーも入ってきます。
譜割りも面白いほど気持ちいです。
こういうのをどういうジャンルと言っていいのかわかりませんが、本当に明るめのオカルトっぽい感じでいいですね。
ある意味新時代の妖かし噺な感じ。
フォークロアっぽさを感じることも出来ます。

そして2曲めで「君が居なくなった日」と続くわけですから、1曲目のいじめられっ子か少女のどちらかが居なくなったと考えるべきでしょう…たぶん。
この曲もささくれPらしいインストです。
ピアノがかなり強めで、何かを伝えようとしているかのようです。

3曲目「トドノツマリ様」
ぶっちゃけ歌詞は造語らしいので意味不明です。
よくはわかりませんが、このトドノツマリ様というのがこの世界観において重要なようです。
Lasahさんの透明感のある歌声ときれいでテンポの良いピアノ…意味不明の歌詞と、かなり不気味で美しい仕上がりです。
解読しようとしているようですが、ちょっと難しそう。

4曲目「tig-hug feat. GUMI」
PVが公開されている唯一の曲です。
イチジクという少女が何かと戦う?歌詞。
考えれば考えるほど全てに意味があるように思えてしまいます。

イチジクは、あの事件から確かな違和を感じていた。
想い通りに為らないカラダを引き摺りながら追いかけるのは、
彼女が”オニ”と呼ぶ謎のイキモノ。
またひとつ飛沫、チグハグに交差する想いには気付かないままで。

アヤカシ・ダイアリィの少女がイチジクなのか、それとも別人なのか。
アヤカシが全て人の悪意だとしたら…。
PVで笑っているシルエットの男がイチジクに悪意で何かをした?
それでイチジクは物理的か精神的に何かが欠落してしまった?
それに立ち向かう?受け入れてキャッチする?
オニとは?誰も好きでしないならなぜオニがいて、イチジクは立ち向かう?

曲自体はもう最高です!
アヤカシも良かったですが、やはりこちらのサビの勢いがすごいですね。
アヤカシのイントロとこの曲のイントロはおんなじように聞こえますね。
ささくれPのブログにもあったようにTigは鬼ごっこ、Hugは抱擁という意味だそうで、チグハグで面白いですね。
GUMIの声は聴きやすくていいですね。
”悲しいな、ソーダ水の様だった”のあたりなんか鳥肌立っちゃいますよ!

5曲目の「ネコソギマターバップ feat. 重音テト」は可愛らしい曲で、2つのかなり違う曲調を合わせていて最高です。
てか重音テトがこんなキュートに歌い、喋るなんてすごい!
ラップしちゃうんだもんすごい。
「突然の雨でも平気です!」のとこ、かわいい!
もう超かわいい!
この子が何者なのか、物語にどのように関わってくるのか。
PVに一番なってほしい曲ですね。

6曲目「回ル想ヒ」
こちらはインストですが奥行きのある不思議な曲調です。
やはりフォークロアっぽい感じです。
一体どんな想いが回るのか。

7曲目「ポンコツザワールド feat. IA」
かわいい曲調ながらIAのパワーをフル活用したいい曲です。
この曲に関しては全然聴き込めていなくてもうちょっと時間が必要そうです。
「この世界はちょっと壊れてる」、ゲームがエラーになった時のようなピコピコチューンです。

8曲目「Sorekara」
それからどうなったのか、きっとこれから続く作品がきっと解き明かしてくれるのではないかなと思っています。

やっぱり安定して良いアルバムですね。
本当に毎回毎回高いレベルでリリースするのですごすぎます。
ボカロに注目し始めたのもこの人のおかげですし、もっと聴きこんで悟りを開いてやる―!

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