「よぶこえ」 ユカキラリタ

あの星は見ている 今まだ寄る辺なく立つ

よぶこえ

無敵の3人編成ユニット!

ユカキラリタの「よぶこえ」を聴きました。
ユカキラリタという名前は「ユカ=藤野由佳(アコーディオン奏者)」「キラ=吉良知彦(プログレバンドZABADAK)」「リタ=Rita(歌手)」という豪華なメンバーの名前から来ているんですね。(敬称略)
吉良知彦さんはZABADAKと言われれば「あー!あのプログレッシブの!」という感じで知っていましたが、藤野由佳さんとRitaさんは存じあげなかったので今回このシングルに出会えて良かったです。
特にアコーディオンの素敵で温かい音色の良さが再確認できました。
藤野由佳さんはスコティッシュ・アイリッシュなどのイングランド系トラディショナルミュージックに精通されているそうで1曲目のSadalbariにその良さが特に表れていますよ!
歌詞を書いてらっしゃるのはRitaさんだそうで正直Sadalbariの歌詞は傑作だと思うんですよね…。
もちろん吉良さんは言わずと知れたミュージシャンです。
なんかもう才能ありすぎる3人組のファーストシングルということで今後も活動されるのか楽しみです!

Sadalbari

このシングルの1曲目に収録されているSadalbariは現代風伝統音楽といった風合いで聴きやすく、それでいて伝統音楽の良さを伝えてくれる1曲だと思いました。
変幻自在のアコーディオンと控えめながらキッチリと支えるギターやドラム、ベース、そして力強く繊細な歌声。
3曲ある中で一番光を放っていたのがこの1曲目Sadalbariでした。
ところで「Sadalbari」って何?と思って調べました。
「Mu Pegasi」という英語版Wikiのページがヒットしました。
ペガスス座、ミューですね。何でも伝統的な呼び方として「Sadalbari」と呼ばれていたそうです。(語源はアラビア語で「素晴らしいひとつの幸運の星」?)
Sad al Bariという書き方やSad al Naziという呼ばれ方もされるとか。
例えばペガスス座イータであればSa’d Matar(雨の恵み(幸運)の星)とアラビア語で呼ばれていたり、ラムダならSad al Farisなど結構深い意味がありそうですね。

この曲を聞いているとまるで巡礼者や旅人になったかのようです。
凍えるような寒さの夜、荒野でひとり焚き火をしていてふと空を見上げて広がる夜空の大きさに飲まれそうになる感覚。
そして旅路を照らす幸運の星々への感謝と祈り。
ほんとうに美しい曲です。

te to te to

クリアで綺麗な歌声とアコースティックなギターが光る一曲。
Ritaさんの歌声と非常にマッチした美しい曲です。
楽器数をかなり絞っているのでかなりアカペラ感が出ていていいですね!難しい曲をバッチリ歌い上げているところが凄いです。

夏の終わりに

こちらは切なくも激しい一曲。
題名からもっとおとなしい曲かと思ったらかなり迫力のある、気持ちの良い裏切られ方でした!
吉良知彦さん作曲ということで雰囲気がガラッと変わるすごい多面性のある一曲だと思いました。
サビの入りのドラムがカッコイイ!
たぶんライブでできるように打ち込みをしていないようなのでそれを考えると凄いな…。
これライブで聞けるなんて贅沢すぎる!ライブ行きたかった!

¥1620という価格は決して高くない

このシングルの価格は1620円。
iTunesで1曲だいたい190~250円程度で売られていることを考えると、CDとはいえ3曲で1620円は少々高く感じてしまうかもしれないです。
でも私はこのCDが高いとは思いません。
このCDに詰まった曲はまるで宝石箱のように感じられるのです。
ライブではこのCDにない曲も演奏されているそうなのでCD化されたらいいなーと勝手に思ってます。
あ、ジャケットこれ写真らしいです!完全にCGかと思ってた…!素敵な写真だなぁ。

よぶこえ-ユカキラリタ-

※記事中で「シングル」と言っていますが、Amazonの表記では(マキシ)シングルとなっているためです。藤野由佳さんのオフィシャルサイトでは「ミニアルバム」と仰っていましたのでどちらが正しい表記かはわかりませんでした。間違っていたら申し訳ありません。

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