『リボンの武者』第5巻を復習します☆

6巻のあらすじ:聖グロリアーナの独壇場!

リボンの武者5巻のおさらい!

23日発売ガールズ&パンツァーのコミック3種全部買っちゃったALVAです、こんばんは。

今回もネタバレです。
まだ読んでない人は買いましょう、そして語り合いたい・・・☆

ガールズ&パンツァー リボンの武者 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

5巻を復習「黒森峰 VS BC自由・ムカデ」

リボンの武者5巻では全編を通して黒森峰選抜シュバルツバルト戦闘団 VS BC自由学園・ムカデさんチーム連合軍の戦いが描かれました。
まずは戦闘を振り返ってみましょう。(5巻の感想ではネタバレを控えてしまったので…)

4巻のラストまで遡りますが、BC自由とムカデは事前に戦場を念入りに偵察していました。
そして戦闘前の挨拶ではシュバルツバルトを率いる逸見エリカを前にして敢えてエリカが眼中にないかのような振る舞いをするしずか姫。
これも含めて後にわかることですが全てが勝利のために行われたものでした。

さてここで両軍の戦力を確認しましょう。

・黒森峰選抜シュバルツバルト戦闘団
Ⅱ号戦車F型    12輌

・BC自由学園・ムカデさんチーム連合軍
九七式軽装甲車テケ 1輌
ルノーAMR35       1輌
ルノーR35     7輌
M22ローカスト    3輌

黒森峰シュバルツバルト戦闘団(以下黒森峰)が採用したのは西住家でも自家用車として利用しているⅡ号戦車。
Ⅱ号戦車の中でもF型は発展型や別設計のバリエーションを除けば最も後期に生産された完成度の高い車両です。
初期型よりもおまけ程度とはいえ装甲も強化され、火砲も2 cm KwK 38 L/55が搭載されています。
対戦車能力も軽戦車相手なら十分で、タンカスロンルールの中では最適な戦車のひとつでしょう。

対するBC自由連合はルノーR35を数的主力としています。
ルノーR35の37mmSA18は対戦車能力は皆無であり、戦車の祖先みたいなFT-17と同じ砲を搭載しているという恐ろしさ。
そして指揮官アスパラガスが乗り込むルノーAMR35は恐らくZT2だと思われるので47.2口径25mm戦車砲SA35を搭載していると思いますので対戦車能力はありそうです。
M22ローカストはサンダースからのレンドリースで火力的に主力級です。

P18の最初のコマでBC自由の生徒が戦車用燃料らしきものをなぜか地面に撒いているシーンも後に重要な伏線となります。

戦闘経過

黒森峰側は軽戦車を用いた機動戦術を敷いてきました。
機動戦術とは簡単に言っちゃうと「相手に準備や反撃する時間を与えずに優位に立ちましょう」ということだそうです。

まずはムール率いる偵察小隊(ルノーR35 3輌)と黒森峰主力が遭遇。
ムールは牽制を行い退避しようとしますが、機動力で勝る黒森峰がすでに包囲。
小隊はルノーR35を1輌失い、後退を強行しますがなおも追撃を受けます。
そこに単騎で援軍に駆けつけたアスパラガス(ルノーAMR35)がムールの後退を助けるために遅滞行動を行います。
その結果アスパラガス車は大破し、初戦は終了します。

損害は黒森峰:12/12、BC自由:10/12となりました。

陣地まで後退したムール。
アスパラガスの犠牲によってBC自由学園の士気は最高潮に高まります。
ここでP18の燃料が使われました。
火矢を用いて平地に火事を起こしギャラリーを道路上に避難させることで黒森峰の動きを止めます。

山裾に沿った細い道路に一列に並んで足止めされた黒森峰はムール率いる強襲小隊(R-35 3輌)に高所から攻撃を受け大混乱に陥り分断されてしまいます。
この際に高所からの射撃で1輌、そして一気に斜面を駆け下りてきた小隊によって射撃で1輌、衝突による走行不能で1輌を撃破します。この際に恐らくR-35 1輌が衝突の相打ちによって撃破されています。
この攻撃に対してエリカは「損害度外視だ」と表現したとおりこれはもはや退路のない奇襲です。

さらに2輌を撃破したムールはさらに敵を追い込みます。
エリカは分断された前半部分の車輌を率いて強行突破しましたが、後方は置き去りになってしまいます。
しかし訓令戦術を取り入れた黒森峰では後方の車輌を赤星小梅が指揮をとり窮地を脱しさらにムール率いる小隊を撃破します。

この訓令戦術とは「それぞれが考えて戦ってね」ということ。
黒森峰は指揮の面では良くも悪くも西住まほのワンマンチームでしたからね。

さてこの中盤の戦いでの損害は黒森峰:7/12、BC自由:7/12となりました。

ムカデさんチームはさらに民家に火を放ちます。
そして起伏のある開けた土地で黒森峰とBC自由連合は対峙します。
機動力のある黒森峰は隊を2つに分けて、前線の4輌をエリカが率い、後方から包囲を仕掛けるために迂回する3輌を赤星が率います。
お互いに戦力は7輌ずつ残存しているはずですが、BC自由側は6輌しか見えないため包囲を予知した伏兵に気をつけるようにエリカは赤星に伝えます。

大音声(だいおんじょう)でエリカに名乗りを上げ吶喊するしずか姫。
それに応えるようにエリカは4輌で迎え撃ちます。
6輌のうち2輌は迂回する別働隊に備え温存していると踏んだエリカは4対4でしずかを含む4輌を撃滅。2輌の損害こそ出ましたがキルレシオ1対2(1輌で2輌倒している)となります。

しかし残る2輌への攻撃を行うとなんとハリボテ。
アンツィオのマカロニ作戦のような欺瞞作戦によって6輌だと欺かれていたエリカ。
別働隊を率いる赤星に待ち伏せを仕掛けたのは1輌ではなく3輌で、しかもM22ローカストでした。
M22ローカストはBC自由の主戦力とも言うべき火力を誇ります。
この何重にも張り巡らされた欺瞞によって3対2という今回の戦闘で初めて数的有利を得ることができました。

結果、エリカはM22と1輌ずつ減らし合うことになってしまい1輌生き残ったボルドーが勝負を決めました。

戦闘結果は残存車輌1輌でBC自由学園・ムカデさんチーム連合軍が勝利しました。

この戦闘の重要なポイントは?

まずは勝利へと直結したしずか姫が張り巡らした罠。
挑発から野焼きまで全てがエリカの判断を遅らせるためのものでした。
機動戦術は何も戦車の足が早ければ可能な戦術ではありません。
機動戦術でもうひとつ重要なのが迅速な意思決定。
戦車の足を遅らせるための野焼きやギャラリー。
そしてエリカの思考を遅らせるための奇襲や挑発だったということですね。

偵察によって黒森峰が機動戦術を仕掛けてくるのは読めていたしずか達。
しかしそこである誤算が生まれます。
それこそが西住みほが助けた赤星小梅の存在でした。
分断した時点で指揮から離れた後列を撃滅できる可能性もあったのに、それを防ぎ返り討ちにした赤星の活躍によって黒森峰は持ち直しました。

この訓令戦術がいずれ黒森峰の黄金期の再来に大きく役立ちそうですね!

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