どこか懐かしく甘酸っぱいJ-POPがここにある『自己スキーマ』 みゆはん

子供の頃のJ-POPって甘酸っぱかった。絶対。

歌詞を見ると涙が出ちゃうALVAです、こんばんは。
感受性が無駄に強すぎるのですぐ涙腺がやられちゃうんですよね・・・。笑

みなさんは中学生ぐらいの頃に聴いてたJ-POPとかって覚えてます?
子供の頃は「懐メロ特集」なんて古臭くて聴いてられなかったものですが、最近じゃ00年代の曲とかも立派な「懐メロ」。笑
友達と貸し借りしたあのCD、あのアーティスト。
たくさんのすてきな曲を聴いて、たくさん感動していました。
でも大人になった今はたくさんの素敵な曲を、いつのまにか忘れてしまいました。
思い出せばいくつか出てくるのですが、じゃあ今聴きたいかって言われると違う気もします。

あのころのJ-POPってなんか甘酸っぱいですよね!
子供の頃だからこそ共感できた気もします。
青春や恋愛という概念自体に憧れるみたいな感じでしょうか。

前置きが長くなりましたが、そんな懐かしい気持ちにしてくれたのが今大注目のアーティスト”みゆはん”さんの『自己スキーマ』でした。

自己スキーマ【通常盤】

もともと私はアニメ『けものフレンズ』で知ったのでハッキリ言ってにわかファンですので、なんか間違っていたらどうかご容赦ください。
にわかなのでまだみゆはんさんのことも詳しくはわかっていないので、無理して知ったかぶりはせず今回はアルバムのみについて書いていこうと思います。

アルバムは全6曲。
正直最初の購入時のお目当ては6曲目の『ぼくのフレンド』でした。
でも私のポリシーとしてアルバムはかならず”1曲目から通しで聞く”というのがあるので、今回もその方針で聴いてみました。

1曲目の『ケセランパサラン』
ケセラセラから始まるこの曲は人生に対する応援歌のような歌。
なるようになるさという意味のケセラセラという言葉はヒッチコックの『知りすぎていた男』でもピアノを弾きながらクライマックスで流れる素敵な歌詞であり曲自体の題名でもありましたね。
人生なんて最適解はなくて、回り道をするのは当然。
結果として廻り廻って上手くいくなんてことあるよね!という素敵な歌詞でした。
”何度も回り回って気がつけば満身創痍だけど最後は笑い飛ばそう”という言葉も素敵でした。

2曲目は『君が好きだ』
ストレートな題名のこの曲ですが、反面意外にも歌詞のスタートは”鈍行列車に揺られて 君のとこへ行くの”という実にゆったりとした美しい描写からスタートします。
最初に見たときは「ストレートでありきたりな題名だ」と思いました。
曲を聞く前の想像だと「キミが好きだぁぁぁ!」みたいな、こう声に出して言う感じ。
でも曲を聞いて歌詞を知ると、色々嫌なところとかめんどくさいところがあるけど・・・ポツリと「(でもやっぱり)君が好きだ。」というストレートとは真反対の意味なんだなってわかりました。

3曲目は『キヲク』
ここまでとはぜんぜん違う雰囲気の曲。
オリエンタルというか、フォークロアっぽいというか。
急に壮大な曲になるのでびっくりしましたが
”弱くてわがままな私が憎らしくて”のところがミュートになってカッコイイです。
こういうのもいけるのは凄いですね。
もっとハードでもいいと思うのですがアルバム全体で見るとこれぐらいがちょうどいいかもしれませんね。
いつかすっごいヘビーな曲を聴いてみたいかもしれません。

4曲目『花火のような恋』
ピアノからスタートしてギターとドラムが入るイントロはちょっと懐かしくていいですね。
悲しみが強く伝わってきます。
失恋ソングですね。
アウトロまでの加速感が感情的で悲しいながらもきれいな曲だと思いました。
花火はやっぱり失恋ソングにピッタリですね。

5曲目『ワンサイデッドラヴ』
題名通りの片思いの曲です。
というより一目惚れの曲かな?
実はこの曲こそがアルバムの中で強烈な光を放っていると思うのです。
このギター・ベース・ドラムと曲が本当に小気味よく混じり合っていてこういう曲も作れるというのはちょっと凄いですね。
サビの強烈な中毒性のせいでヤバイですね。
これまでAメロBメロを抑え気味でサビで一気に・・・というパターンが多かったのですがこの曲のサビは肩の力が抜けるような、誤解を恐れずにいえば肩透かしを食らうかのようなサビです。
ちょっとソウルとかファンクっぽい感じ。
これまでどちらかといえば「かわいい」曲ばかりだったのに5曲目で突然「カッコイイ」がくるのはずるい!笑
というかこの低めの声で気だるげに歌うスタイルもいけるのは凄いですね・・・。

6曲目『ぼくのフレンド』
言わずと知れた名曲。
説明不要ですよね。笑
作品のための書き下ろしとのことでピッタリですね。
どうしてもアニメが頭に浮かんできてしまいますね。
そういうのを抜きにしてもサビの疾走感も気持ちいいし、本当にいい曲。
AメロからBメロ、サビへの繋がりもいいですよね。
”たまにはほどほどに休もう 休めたらゆるりと進もう”とか本当にいい言葉だなーと思いました。
アニメ+この曲に救われた人も多かったんじゃないかなって思います。

なんで『ぼくのフレンド』がアルバムの最後に…?

アルバム全体を通して聴いてみると一つの疑問が浮かんできます。
「なんで『ボクのフレンド』がアルバムの最後にあるのか。」ということ。
通常なら一番知名度の高い曲を頭に持ってくることが多いです。
なぜなら1曲目こそがそのアルバムの顔であり、一番聞かれる確率が高いから。
例えば富士山、行ったことはあっても山頂まで登ったことある人は少ないですよね?
本来なら『ボクのフレンド』が1曲目に来るべきなんです。
ではなぜラストトラックに収録されたか。
もしかしたら意図はないのかもしれませんが、個人的な推測ではやっぱり「他の曲も聞いて欲しい」ということなんじゃないかなと思います。

これはiTunesの評価。

こっちはAmazon。

ちょっとどういうふうに評価を収集しているかはよくわからないのですが…。
正直たしかに『けものフレンズ』は名作で、『ぼくのフレンド』は最高です。
私も『けものフレンズ』から入ったのですから人のことはとやかく言えません。
ですが、他の曲がまったく評価されてないのはどうなんでしょうか。
まあ単曲販売で『ぼくのフレンド』だけ買う人もいるでしょうし、しょうがないとは思うのですが…。
これを見るとちょっと残念だなーって思ってしまいます。
もしアルバムを持っていて、まだ全部聴いたことない人はぜひ!もったいないですよ。

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