[ショートレビュー]Cult of the lambでかわいいアニマル教団の教祖になろう

かわいいアニマルの望みは喜びをもたらし、悪しき神々の望みは滅びる

偽りの司教の土地で教団を立ち上げ、信者たちによる忠実なコミュニティを作るためにさまざまな謎多き地域を探索し、自身の教えを広げながら真なる教団を築き上げよう。

2022年8月12日に発売した『Cult of the lamb』はローグライクアクションとコロニー経営シミュレーションという異色組み合わせをコラボレーションした作品です。

ダークな世界観で、かわいくてゆるゆるなアニマルたちが所狭しと動き回るゲームです。

生贄の子羊は怪しい神のしもべとなる

ストーリーの流れとしては凶悪な司教たちによって生贄にされる寸前だった子羊が別の神に助けられる、というところから始まります。

(主なボスとなる4人の司教たち。こわい。)

(どう見ても怪しい……)

助けられた子羊は恩を返すために、というか有無を言わさずに怪しい神の手先にされ教団を設立させられてしまいます。

(頭の黒い王冠はしもべの証)

果たして子羊は教団を運営しながら司祭たちを倒すことはできるのでしょうか…?

とにかくかわいいキャラクターたち!

このゲーム、アクションも教団運営も面白いのですが何といってもキャラクターのかわいさが常軌を逸しています。

出てくるキャラクターたちはみんなアニマル。

子羊が表情豊かなのはもちろん、出てくる他のキャラクターたちもみんなかわいいです。

何だこのおめめクリクリのかわいい生き物は!入信します!

ダークな雰囲気はありますが、アニマルたちがもにゃもにゃしてるので和みます。

ダンジョン探索はローグライク

コントローラーで夢中でプレイしていたのでいいスクショがなかったのですが、戦闘はローグライク形式で進みます。

つまり武器などは現地で供給され、素材以外の武器などは持ち帰ることが出来ません。

強力な武器を手に入れることができるときもあれば、HPも低く武器も乏しいという状況にもなりえます。

戦闘自体はかなり簡単な部類になると思います。
『Moon Lighter』あたりをクリアしている人ならあまり手応えのある戦闘にはならないかもしれません。(いまのところであり今後のアップデートで難易度は調整されると思う)

戦闘中に気になったのは序盤雑草が欲しすぎてエリアの雑草刈りを延々とやらなきゃいけなくて辛かったです。
敵よりも雑草刈りのほうが面倒。

良いところとしてはエリアが複数あり、ひとつひとつはサクサク進むところですね。

ボスもモーションがわかりやすく、判定に疑問も出ないシンプルな作りになっています。
理不尽なダメージもないですね。

トラップのある場所は赤いマークが出るのでわかりやすい親切仕様。

次のステージを選びながら進みます。
家のマークはショップだったりと思った以上にボスまでの道のりは短く設定されています。(終盤は違うかも)

道中ではタロットカードを入手することができます。
これは強化なので基本的に多く集めれば強くなります。

タロットは占い師の人に引かせてもらえたり、ステージクリアでもらえたりと入手条件は様々

ただしタロットの種類はゲーム進行や報酬、お店で解除するなどすると増えていくが、序盤は種類が乏しい。

コロニー運営はシビアな場面もあるが基本的に楽

コロニー運営は広い広場のようなところで信者たちとともに暮らす場をどんどん発展させようというものです。

様々な施設を設置し、信仰を集めたり信者の生活を良くしていきましょう。

調理用焚き火ではごはんが作れます。
信者たちのごはんのお世話はなぜか教祖である自分の役目。
毎日ごはんを作りましょう。

とはいえ最初は材料も少なくきついのでこの提案を信者から受けたらOKして雑草料理の解除をしておきましょう。
さらに戒律によって菜食主義?になることで信者が雑草料理を食べたときの不満を0にできます。

信者からは祈祷?信仰ポイントを得ることができ、少しずつ様々な建築物の設計図を得ることができます。

木と石を基本としたいくつかの建材と金貨を使用して建てるのですが、不足しがちですね。
伐採所・採掘所で供給できますが、ある程度使うと壊れてしまいます。

設置物が壊れるシステムは意外とシビアなような気も。
信者の寝床である寝袋も頻繁に壊れるため、序盤の終わりあたりは資材がカツカツになると思います。

ごはんや寝床に問題があるとどんどん信仰が薄まり反発者が出てくるなど厳しいペナルティもあるので、なんとか軌道に乗せたいですね。
個人的なアドバイスは菜食主義→雑草料理。
トイレを早めにつくる、というところでしょうか。

総評:おもしろくて、かわいくて、ちょっぴりダーク

ゲーム全体の完成度は高く、日本語翻訳は100点満点レベルで誤字すらほぼ無いです。

全体を通して非常に丁寧な作りで、キャラクターの表情はもちろん動き・仕草までかわいらしい。

アクションは誰でも楽しめる反面、難易度最大でも難しさは感じないかもしれません。

コロニー運営と戦闘のバランスは個人的にはアンバランスに感じる。
戦闘中も時間経過するためゆったり戦闘していると信者の生活に影響し信仰が弱まるのが若干めんどくさいかも。

信者は放置していると嘔吐物・排泄物を撒き散らして勝手に信仰を弱めるので早めにトイレ・掃除小屋を作るべきだがそこまでちょっと時間がかかる。
個人的には一つ前に「トイレ穴」みたいな原始的なものを作れるようにして欲しい。
序盤のコロニー運営はほぼうんこと吐瀉物を集めるために広場を走り回る。

信者を生贄にしたことはないが、老衰で亡くなることもある。
その肉を食べることもできるし、埋葬しないと病気がまん延する。
後に儀式で復活させることもできる……。

一度離反者が出ると面倒だが、首枷に繋いでおくといいです。
かわいそうでできなかったけど、やってみたら便利でした。

釣り楽しい。

ゲーム自体の世界観、キャラクター、物語までかなり緻密に描かれている。
シンプルに複数の要素が綺麗にまとめられており、無駄は削ぎ落とされている。
ちょっぴりダークでかわいいアニマルの教団運営ゲーム。お盆休みにプレイしてみてはいかがでしょうか?