[FGO]”男装の麗人”の解釈で燃え上がった界隈とブリトマートは娘っていう話

男装の麗人ブリトマートの娘、ブリトマート

なんだかFGOの界隈が騒がしいですがどうやら新サーヴァント ブリトマートが「男装の麗人」としておかしいという問題のようです。

男装の麗人……?

確かに男装の麗人と言われると頭のどこかで否定する声が聞こえてきます。

思い返してみればFateの世界ではアルトリア、ネロ、バゼットなどが思い当たるでしょうか。
ですがあんまりマジで男装している人いないんですよね。

アルトリアはZeroでスーツ着ていましたがたぶん誰が見ても女性に見えると思います。
ネロは言わずもがな。
バゼットさんも女性のパンツスーツなので凛々しいですがやっぱり女性です。

つまりFate世界では男装の麗人というものの解釈がだいぶ違うということでしょう。
ネロを見てると心がイケメンなら男装の麗人扱いなんじゃないかって気すらします。

鎧→キャストオフというギミックを活かせていない

全身を覆う鎧を着ているのはもちろんOKなのですが、それを脱いだあとの姿があっさりと出てきてしまったことやその鎧をうまく活かせていない点はシナリオ・デザイン的に良くない気はしました。

例えば第一再臨では大きな鎧の姿ですが、第二再臨ではその鎧が体の部分部分にバラバラに装着されて円卓の騎士の鎧姿のようになる。
そういった演出があれば良かったのですが、ほぼほぼ演出上の意味もなくただでけえ鎧に包まれているだけに見えてしまいます。

もちろんこれからのイベントのストーリー次第なのかもしれませんが。

ゲームシステムでも妖精騎士ランスロットのように第一再臨の鎧姿からキャストオフで宝具が変化するなどの演出だけじゃない活かし方もあったはず。

しかし実際にはただ出オチのように鎧で出てきて中から半裸の美少女が出てくるだけ。

これは男装の麗人という解釈云々よりも単純に演出のクオリティが低すぎる気がします。
たぶんコロナ禍などで製作に問題があったのでは……?

これでイベントフィナーレでスキル強化されて「キャストオフ!」みたいなのが実装されたら手の平クルー!ってしますからお願いしますねラセングルさん!マジで!

宝具は馬から落とすという逸話をうまく使っているのですが…。

せっかく美味しい設定なのでしっかり活かしてほしかったですね。

あんまり胸や足を露出させなくてもいいんじゃないか

ちょっと話はずれますがFGOはもう6年ぐらいプレイしていますが個人的にはあんまり露出が高いキャラクターは好きじゃありません。

もともとFateはそれほど露出の多いキャラクターはいないですよね。

FGOでもできるだけそうあってほしいのですがジャックちゃんとかマジで人前で表示されたら社会的に抹殺されそう。

服が凝ってれば凝ってるほど好きになっちゃうので、安易にハイレグビキニ的な衣装にするのではなくキャラの内面や逸話がしっかり活かされている服装であってほしいですよね。

ただまあ露出が強いとガチャが回るっていうデータがラセングルにありそうなので仕方がないのかも……。

プロのデザインの方が描いているものに文句をつける気はないのですが、例えば胸のサイズはこのままでもいいので白のインナーを着せるとか胸

だが知っておいてほしい原典のブリトマートとFGOのブリトマートの関係

さて確かに男装には無理がありますしデザインにも少し違和感はある気がします。

しかしそれらは作中の設定を読めばある程度解消できる疑問点でもあります。

ブリトマートは魔法の鏡に映るイケメンであるサー・アーティガルとの邂逅を求めて鎧で身を包み旅へと出る。
ブリトマートは確かに男装しているとされています。
しかし運命の相手であるアーティガルは自らの攻撃で兜を壊してしまいその隙間から覗く美しさに驚き戦意を失ってしまうほどでした。(このパターンは古今東西世界中で人気)

つまり鎧を脱いだら誰もが美少女だと見抜けるぐらいめっちゃかわいいのです。

男装というのはあくまで鎧を着なくてはならないから結果的にそうなっただけで、身も心も男性となることを目指すようなものではありません。

5~6世紀という時代を考えるとそもそも女性が鎧兜を身につけること自体が強く否定されていた時代だということも考えねばなりません。
Fate世界に浸りすぎてると忘れがちですが鎧兜は男性が身につけることがほとんどなので……。

鎧の中身が恋に盲目な美少女であるという原点的な目線で見れば鎧を脱いだら中から半裸の女の子が出てきたって……!ちょっと無理あるか……?

もう一点、ブリトマートは「二代目妖精騎士ブリトマート」を名乗っているという点についても考慮しておく必要があります。
タイトルにも「二代目の凱旋」とある通り彼女はブリトマートとして二代目に当たるのです。
原典の騎士ブリトマートはアーティガルトの間の子供にブリトマートの名を継がせました。

男装の麗人として活躍していたブリトマートは母にあたるわけで、今回のブリトマートは別に男装の麗人ではないのです。

母から受け継いだ鎧兜を身に着けていただけであり、結果的に男装になっているだけと見ることもできるでしょう。
例えば兄のお下がりを着てる女の子を男装の女児とは呼ばないでしょう。

そうなるとぐだ子の「男装の麗人(?)だったの!?」というセリフも大きな違和感はありません。

鎧兜を身に着けている女性=男装であるという一般的な認識(Fate世界では非常識)から男装しているという判断に至ることはおかしくありません。

ブリトマートもこの驚きに対して「はい!防御力もさることながら(中略)普段は修行がてら着込んでおります!」と言っており「麗人」ではなく「男装(=鎧兜を着込む女性)」というポイントに対しての回答をしています。

これがFGOの通常運転

ぶっちゃけるとこれがFGOの通常運転です。

山南さんがハイレグビキニで実装されなかったことを神に感謝するがいい!……え?見たかったって?……確かに。

せっかくの鎧に隠された美少女という設定を活かしきれなかったのはもったいない。

メガネを外したら美少女、顔にかかる髪を上げたら美少女、仮面を外したら……。

この手の王道的演出をないがしろにしてしまうのは怠慢と言えそう。

もうちょっと登場の仕方とか色々と練れば同じ展開でも「男装の麗人」設定に大きな違和感は感じなかったはず。

ブリトマート自体は『妖精の女王』では主人公の一人ともいうべき存在なのに……。
兄弟の話とかも出てくるといいのですが。

ただもしかしたらすべての前提が覆る可能性があります。

それはFGOのブリトマートは”ブリトマートではない”可能性です。

FGOではよくあるのですが最初に名乗っていた真名ではない可能性はあります。
つまり「ブリトマートになりたがっている誰か」である可能性、もしくは「ブリトマートの名を借りて出てきた」「初代ブリトマートに育てられた養子」などの可能性もあるのです。

ここはいったんシナリオの先行きを見守ってみましょう。

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