あけましておめでとうございます、ALVAです。
強く冷え込む日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
私ですか?私は新年早々……
とんでもなくアホなこと
やってました。
それでは聞いて下さい、新曲
『タルコフでFPSが上がらねえから買った約9万円のCPU Ryzen 7 9800X3Dは必要なかった』です。
張り切ってどうぞ!
え?歌は聞きたくない?
ならとりあえず経緯だけでも聞いておくんなせえ、お侍様。
(この記事は壮大な自戒・自省と愚痴をピエロが書いています。あまりにアホすぎるので後世において反面教師的な教材になるかもしれないので書いてみました。あまりに長いので読まないほうがいいです。)
突然発生したスタッタリング、解決できるのか?
去年から楽しく遊んでいる『Escape From Tarkov』。
復帰勢ですが初期の頃に遊んで以来なので新鮮で楽しい。
しかしハロウィンゾンビイベントが終わったあたりで”スタッタリング”に悩まされることになります。
スタッタリング(Stuttering)
カクつき、ごく小さな遅延でFPSドロップなどとも
ゲームの操作が引っかかる感触、頻発するとイライラする
本当に0.1秒ぐらいのカクつきです。
走り出しなどに発生するので影響は小さいですが、体感だとかなりイライラする現象です。
思い返してみるとこれがすべてのはじまりでした。
壮大なボタンの掛け違い、土台を固めずに作る家、斜めの机で始めるジェンガ。
私のタルコフピエロ道はここから始まったのです。
まずはスペックを書けよ、話はそれからだ
CPU | Ryzen 7800X3D |
RAM | DDR5 64GB 5600MHz |
M/B | X670E |
SSD | M.2 2TB*4 |
GPU | RTX4080 |
Monitor | 4K160Hz・4K60Hz x2 トリプルディスプレイ |
なんとも中途半端なスペックですがこれが私のパソコンさんです。
タルコフは当然4Kでやるようなゲームではないのですが、組んだ当初は競技性のあるゲームは『League of Legends』ぐらいしかプレイする気がなかったのでこんな感じに。
PCよくわかんない人向けに説明するなら性能的には中の上ぐらいです。
安いパーツ盛りだくさん&不人気パーツ多めなのでコスパ重視です。
対処してみた~まったく効果がなかった編~
(ここに書いてある対処法は私の環境では効果がありませんでしたが、普通のトラブルの場合は効果あると思います。)
画質を下げろ
まず出てきたのは画質を低くするべきというものでした。
これはPCゲームではド定番の対処法です。
タルコフのグラフィック設定を低くし、負荷を減らそうという試みですね。

個人的にもこれが正しい解決法だと思っていたのですが、最低設定にしても全く変化がありません。
通常時のフレームレートは60FPSぐらい。
ドロップすると40ぐらいまで下がります。
画質を下げても解決しないというのはかなり不思議な状態です。
しかしここで有益な情報を発見!
むしろ画質を上げろ
まさかのむしろ画質を上げるべきだという対処法が国内外問わず出てきました。
曰く、タルコフはCPU偏重な設計のため画質を下げるとGPUの負担が大きく下がりCPUがそれを肩代わりすることになる。
タルコフの低画質設定はCPUメインで描画するためむしろパフォーマンスを大きく損なう。
そのため画質をむしろ上げてGPUに適切な作業を担わせるほうが良いとのこと。

ということで最高設定でプレイ。
通常時のフレームレートは55FPSぐらい。
ドロップすると30~40まで下がります。
そう、まったく変化がありませんでした。
設定の物理コアのみを使用するにもチェックを入れ、タルコフの実行ファイルなどをプロパティから管理者権限で実行、全画面表示の最適化を無効などの細かい設定もしました。
効果のなかった対策ダイジェスト~ひとによっては効くはず~
・Windowsの電源設定の見直し
Windowsには電源設定というものがあり、スタートメニューで「電源」と入力すれば出てくると思います。
パフォーマンスとエネルギーの欄で「高パフォーマンス」に変更しましょう。
もっと細かく設定するなら右上の「電源の追加設定」から。
「究極のパフォーマンス」とかいう中二病みたいな設定もありました。
ただしMSI Center入ってると勝手に電源プランをバランスに変更しやがるので要注意。

NVIDIAコントロールパネルで設定変更
これは詳しく解説しているサイト様やYoutubeの動画がありますのでそちらを見てね。
調子悪くなくても、他のゲームで設定したくなるような内容です。

ですがこちらも効果はなし。(厳密には少し快適になったがFPSドロップは変わらず発生している)
ランチャーとゲームの実行ファイルのプロパティ設定

タルコフのトラブルシューティングでたまに見かける設定。
トラブルなくてもやっといたほうがいいらしいです。
タルコフのランチャーと実行ファイルをそれぞれ右クリック→プロパティから互換性タブ。
”全画面表示の最適化を無効にする”
”管理者としてプログラムを実行する”
の2項目にチェックを入れる。
さらに”高DPI設定の変更”を押して下の”高いDPIスケールの動作を上書きします”にチェック。
ただ私の環境では変化ありませんでした。
その他いろいろ(もはや宗教戦争である)
・メインメニューの背景をWoodsにすると負荷が減る
・倍率スコープを持ち込むとFPSが下がる
・PostFXの”Luma Sharpen”と”Adaptive Sharpen”の項目はFPSを大きく下げるからオフにする
・メモリの自動最適化は人によってFPSが大きく下がるのでオフにする
・ウィッシュリストは消去、自動追加もオフ
・DLSSはオフにしたほうがいい派
・DLSSはオンにしたほうがいい派
・異方性フィルタリングは負荷が大きいのでオフにした方が良い派
・異方性フィルタリングは負荷が少ないのにテクスチャがキレイになるからオンにした方が良い派
・NVIDIA Reflex ローレイテンシーは……(以下略)
・ハイクオリティーカラーは……(以下略)
・バイノーラルオーディオは……(以下略)
こんな感じでプレイヤーの数だけ信じる神が違うようです。
というのもゲーム側の最適化不足もあり、それぞれみんな試行錯誤した結果なんですよね。
海外のYoutubeコメントなどまで調べていたので出典が記載できないのですが、これは全部私自身でもオン・オフ両方試しています。
そもそも0.16環境ではバイノーラルオーディオが削除されたりしているのでちょっと情報古くなってるかも知れません。
ゲーム再インストール、ドライブ変更、GPUドライバクリーンインストール
ここで力技だ!
ゲームの再インストール!
ドライブ変更!
GPUドライバクリーンインストール!

DDU (Display Driver Uninstaller )まで使って再インストールしましたが効果はありませんでした。
どうなってんねん。
万事休す……しかしここで光明(偽)が!
なにをやってもうまくいきません。
そこで海外の古い投稿で”プロセスラッソ”というソフトを使うといいという情報が。
いまでこそ必要なくなったようですが、少し前はタルコフをプレイするうえで必須級のソフトだったとか。

というわけでインストール。
タルコフの設定にある”物理コアのみを使用する”をさらに強力に設定してくれるツールのようです。

物理コアと論理コアの違いはパソコン工房さんの記事がわかりやすいです。
シンプルに言ってしまえばタルコフでは物理コアだけを動かしたほうが良いって話。
ただタルコフではすでにゲーム内設定で物理コアだけを使用するという項目があるので使用する必要はありません。
大好きならっしー様のこの動画を参考に0コア、1コア、3、5、7、9、11、13、15コアを制限します。
これで物理コアだけを使用する設定になったはずです。
0コアも制限するのは他のソフトが使うことがあるので、あえてやっておくと良いらしいです。
残念ですが私の環境では特に変化はありませんでした。
しかしこれが私にとって一番の大きなミスとなってしまうのでした。
衝撃の解決策~なに勝手にオンになっとんねん~
さてなにをやってもうまくいかない状態で、それでも廃人のようにタルコフをプレイしていました。
Woodsで突然20FPSぐらいになって泣きながらOutskirtsへと這いずったり、Partisanと出会った瞬間に40FPSになったりして泣きながら密造酒作りしかしていない時期もありました。

(戦闘してないのにクラフトだけしてたらクラフティングとハイドアウト管理だけエリートになった)
ある日たまたま見かけた解決法を試していました。
それはWindowsの設定→グラフィックの設定にある”グラフィックパフォーマンスの基本設定”。
ここでゲームなどの実行ファイルを指定して”高パフォーマンス”にすることでGPUのパワーを最大限に引き出せるって話でした。

ここで注目してほしいのが”グラフィックパフォーマンスの基本設定”ではなく、一番上の”ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング”です。
確かデフォルトでオフになってるはずの機能です。(Windows11ではデフォルトオンです)
しかしその時点ではなぜかオンになっていました。
私は触った覚えがないのですが、いつのまにかオンになってました。
触ってないのに壊れたってやつですね。
でも本当にこの設定自体触った覚えが……。
Windowsアップデートでオンになった……と思いたい。
これをオフにしたところ一気にゲームのFPSが上昇し、90FPSぐらいになりました!
やったぜ!
ちょうどよく配信開始したX3D Gaming Mode BIOS
さてこのタイミングでちょうどよく配信が開始されたBIOSアップデート。
X3Dに最適化した”X3D Gaming Mode”が実装されています。
このモードはSMT(同時マルチスレッディング)という機能を制限し、それに合わせたチューニングによって性能をアップしようぜ!という機能。
1080p解像度で2%~20%のパフォーマンス向上
https://jp.msi.com/blog/msi-x3d-gaming-mode-enhance-gaming-performance-on-amd-ryzen-processors
ということでゲームするならONにしといても良さそうです。
いろいろと使ってる人の検証を見てみると”言うほど性能は上がらないけど別にデメリットもないからONにしとけば?”ぐらいの感じ。
ゲーム配信などで複数コアを使う場合はオフのほうが良いかも知れません。
ということでできることは全部やった!
FPSも安定するはず!!!
……ここで終わればよかったのですが。
結局スタッタリングは解決してないんですけど?
意気揚々とタルコフで遊びますが、やっぱり負荷が上がってくるとFPSドロップが続いています。
以前よりはかなりマシですがCustomsで90FPS出てたのに気がつくと55FPSぐらいまで下がることも。
とにかくFPSが不安定で遊びづらい。
画面酔いまでしてくる始末です。
そこで私は唐突に理解しました。
「そもそも4K100FPS以上っていまのスペックじゃきついんじゃない?」
そう、タルコフはGPUよりもCPUのほうが重要。
いくらAMDの傑作7800X3Dでもさすがにスペックが足りないのだろう。
じゃあどうする?
話題の最新CPU Ryzen 7 9800X3Dを買うしかねえな
今使ってるCPUは7800X3D。
これの上位となるとナンバリング的には7900X3Dと7950X3Dとなる。
しかしゲーミング性能では7800X3Dを超える製品はありません。
と思っていたところ2024年末に9800X3Dという最新CPUが発売されました。

これはもうタルコフをプレイするうえでは必要な経費だと割り切って購入することにしました。
しかし発売日あたりで買えばいいものを必要になったのが年始だったのであちらこちらで探してやっと購入できました。

現在のCPUと交換するだけで使えるのは嬉しいですね。
痛すぎる出費でしたが、タルコフで暮らすためには仕方がない……!
しかしFPSはほぼ変化なし……終わった!
CPUもアップグレードしたし!
設定も詰めたし!
BIOSも最新だし!
よっしゃいくぞ!
5FPSぐらい上がったよ(スタッタリングは直ってないよ)
もうだめだ……終わった……。
現行考え得る最強のCPUまで買ってもこれ。
CPUボトルネックがきついゲームとはいえRTX4080だと力不足なのはわかっていますがRTX4090を買うほどのお財布の余裕は……!
だめだぁ……!
そのとき、天啓が……じゃなくて自分のポンコツに気づく
迫りくる死を覚悟して机に突っ伏しているとサブモニターに映るタスクマネージャーのCPUパフォーマンスに目が行きます。
「X3D Gamingmodeだと論理コアが動いてないので16マスはなくて8マスになっているなぁ……」
涙で前が見えなくなる直前にふとCPUパフォーマンスのグラフが変なことに気づきます。

(これは正常な状態です)
なぜか左上のグラフが一切動いていません。
左上から0~7番コアとなっています。
つまり0番コアが動いていない。
そしてよく見ると動いているのは2番、4番、6番。
他の動作がかなり低くなっています。
「まあタルコフっていろいろと最適化不足なこともあるから……。」
「……ん?0番除外で2、4、6番?」
「この数字の羅列どこかで見たような……。」
これプロセスラッソの設定のやつじゃねえか!!!!!!!
やらかしたミスを説明させてください……
これなにが起きたかと言うと……

お絵かきツールがいま使えないのでちょっとダサい画像でごめんなさい。
ピンクが物理コア、ブルーが論理コアです。
上の方の対処の項目でプロセスラッソを使ったCPUコアの制限を行いました。
当時効果がなかったのもありすぐに常駐をオフにしたのですが、タスクバーにも表示されない裏で動き続けていたのです。
行った制限はコア0、1、3、5、7、9、11、13、15を使用しないというもの。
そしてその後私がアップデートしたBIOSで”X3D Gamingmode”をオンにしました。
その際にコアの命名順序が0~15から0~7になりました。
つまり、こう。

これまで物理コア→論理コア→物理コア……という順番で数字が振られていましたが、コア数が減ったことで順番がずれ込みます。
プロセスラッソはコア数は減ったものの、設定通り0、1、3、5、7までを制限。
その結果私はタルコフを3コアCPUで遊んでいたのでした。頭がCore2Duo以下。
つまりCPUもタルコフもプロセスラッソも悪くない。
じぶんが馬鹿なだけじゃねえか!!!!!
経緯まとめ ~人はこうして奈落へと落ちていく~
- ①まったく別の原因で発生していたスタッタリング
- ②その状態でなぜかオンになったGPUスケジューリング(タイミング不明)
- ③低下するFPS……
- ④いろいろ対処している間にプロセスラッソを導入して効果ないのに削除しなかった
- ⑤X3Dモードを導入していよいよCPUコアが3コアになる
- ⑥意味もないのに9800X3Dを買う
- ⑦すべてに気づいて椅子から崩れ落ちる
3コアでも必死に頑張って4K60FPS程度を出していた7800X3Dすごすぎる。
これもう何かの教科書に載るレベルのミスなんですけど。
買っちまった9800X3Dはいいとしても7800X3Dどうすりゃいいんだ……!
これならRTX5090か5080の軍資金にしたかった……!
なんかもうバカすぎる……
それで結局どうなったの?
建物全体を揺るがすような大きな爆発音が響く。
手榴弾の破片が壁に当たる音が反響する中、一気に敵へと肉薄する。
愛銃のM4A1カスタムが毎分800発という驚異的なスピードで弾丸を吐き出す。
もう画面はカクつくこともない。
FPSも120~150で安定している。
あとはこの敵を倒すだけ―――!
「……相手がパルチザンじゃ負けてもしゃーなしや!」
ということでゲーム自体は楽しく遊べるようになりました。
良いCPUにまともな設定をしても、自分の腕前が上がるわけではありません。
それ以前にあまりにも初歩的な……というか当然するべき確認をしなかったせい……という。
なんと言っていいものかわからないのですが、このイカれたミスを世界に公表することで自分への戒めにしたいと思います。
今回の件でタルコフのトラブルシューティングに関してはかなり詳しくなりました。
もしかしたら優しい人なら「いい経験になったじゃないか!不幸が重なっただけだよ!」と言ってくれるかも知れませんが、身から出た錆が凄すぎてサビサビです。
気づいた瞬間に暗黒微笑(笑)して膝から崩れ落ちる出来事だったので記事にして残しておきます。
私が村の有力者なら石碑建立してたね。
コメント