[ショートレビュー] 『Assassin’s Creed ODYSSEY』で古代ギリシアを旅しよう

ギリシアの世界は果てしなく広く、そして美しい。

「古代ギリシア」
たった6文字のキーワードだけでこれほどロマンを感じる言葉も珍しいのではないでしょうか。
名作『Assassin’s Creed』シリーズの最新作(2018)となる本作は古代ギリシアを舞台に歴史と神秘が色濃く残る美しい世界を冒険することができます。

誰でも知っている建物へ

本作の醍醐味はやはり「歴史的なものに触れ、入り、登ることができる」という点ではないでしょうか。
前作『Assassin’s Creed Origins』では古代エジプトのピラミッドや遺跡、ファロス灯台(アレクサンドリアの大灯台)などに登ることができました。

古代から発展した地域にはその文明のシンボルとも言うべき建造物が必ずあります。
もちろんそれが現代まで残っているのはとても希少なのですが、それでも私達は半壊もしくは全壊した歴史的な建造物に思いを馳せてしまうのです。
そんなロマン溢れる建造物や地域にゲームの中とはいえ自分で歩いて探し、登り、中に入ることもできるのです。
やはりギリシア、アテナイとくればパルテノン神殿でしょうか。
正面八柱式ドーリア式建造物の傑作です。

(これを含み以降の画像はすべて実際のゲーム内で撮影されたものです)

もちろん約2500年遡って本物を見てきた人はこの世界のどこにもいません。
ましてや有名なパルテノン神殿はギリシア神話のアテナを祀る神殿ですが、後にキリスト教の聖堂となり、オスマン帝国によってモスクにされたあげく火薬庫として使われていた際に爆発炎上して大きな損害を受けています。
そもそもこの地には古パルテノンと呼ばれる木造建築の神殿が存在していましたがペルシア戦争の戦災で焼失し、デロス同盟の資金を利用して市民のために石造りで再建された経緯もあります。
本物を再現、とは言えませんがそれでも多くの努力によって現在の学説などから再現された本作の建造物は十分な説得力と威容を持ちます。

これらの建造物は彫刻や彫像も再現されており、その美しさはゲーム内とはいえ息を呑むほどです。
またこのパルテノン神殿は建造が紀元前438年ごろなので、ゲーム内ではまさに「新築物件」なわけです。
メトープなども収められたばかりで美しいですね。

内部の再現も以前に見た映像資料と同じで中央にアテーナーの奉納像が。
現在の侘び寂びっぽい風情を感じる歴史が刻まれたパルテノン神殿は素晴らしく、本来はこのように色彩豊かだったといくら本や資料で見ても半信半疑だったのですが、このようにゲームの中で実際に歩き回るとしっくりきてしまいますね。

アテナイのアクロポリスからの眺めも素晴らしいです。
もちろん縮尺というかゲーム内ですので海までのサイズ感は若干気になりますが、それでもこの迫力はなかなか味わえません。

もちろんまだ建造途中の神殿などもあり、これはかの有名なゼウス神殿。
紀元前550年から建築を始め、なんと完成したのは638年後の132年。
建築と中断、共和政ローマが円柱盗んでったりして何度も頓挫しながら完成したものです。
にもかかわらず東ローマ帝国による支配下では偏狭的なキリスト教の考えのもとキリスト教以外の神々を祀る神殿は許されず破壊されてしまいました。
なんと完成に638年をかけて、解体は293年後という悲しい歴史を持つ神殿ですが現在でも石柱は残っていますし、完成していなかっただけで当時からほぼ完成状態だったのではないかとも言われています。

すごいのは現代まで残る歴史的な建造物に限りません。
ちょっとした建物にも彫刻やフレスコ画があり、探検していて飽きることがありません。

古代ギリシアに生きる人々

当然ですが古代ギリシアにも人は住んでいます。
ゲーム内では様々な人種や国(都市国家など)の人々が暮らしています。

ロマンティックな雰囲気の恋人がいたり。

村を焼かれて途方に暮れていたり。

浜辺でくつろいだりしています。

Originsのときもそうでしたが、その地に住む人達の食べ物や暮らしなどを見ることができるのはとても楽しいですね。

さて今回は建物と人々について簡単な感想?を書いてみました。
ゲームシステムなどはもっと他のブログなどでわかりやすく書かれているので、文章が下手な私が書かなくていいと悟りました。笑

本当はもっと色々な建築物を出したかったのですがやっぱりアテネのアクロポリス周辺は有名なのでそのへんで縛ってみました。

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