型月の暗部にして深淵、そして真実の語り部…『コハエース』が全巻揃いました!

どーも、メガドライブ版のナディアは名作と言ってはばからないコハクちゃんです。

ついに全巻揃ったコハエース!

『Fate/Grand Ordder』にハマって早1年、イベントなどで何度かお世話になった経験値先生の「ぐだぐだシリーズ」。
実は以前『コハエースEX&XP』と『コハエースGO 帝都聖杯奇譚』は買っていたのですが、このたびAmazonさんで一気にすべて揃えることに成功しました。

コハエースってなに?

『コハエース』とは角川書店が発行する雑誌「コンプティーク」で連載されていた作品で、「Fateシリーズ」を手がけるTYPE-MOONブランドに関する歴史を振り返る内容(でした)。全10回で終了するはずでしたが、とても面白く人気があったため(推測)続くことに。

特徴はシンプルでデフォルメされすぎながらもキャラクターの個性がしっかり出る絵柄、敢えて何も書かないことによって空白の美を追求した紙のような白さの背景、行き当たりばったりに見えるけど緻密に計算されすぎて行き当たりばったりに見えてしまうほどのシナリオ…。

なんてちょっぴり皮肉っぽく書いていますが、TYPE-MOON(以後”型月”)作品に馴染みが深い方にとってはとてつもなく面白い作品となっています。
『かってに改蔵』でもネタはターゲットが小さければ小さいほど面白いと言っていましたが、まさにそんな感じです。

私自身、型月作品とは中二病真っ盛りの頃に出会ってますので、にわかですが楽しめる内容となっています。

全てはここから始まった―――!『コハエース』

コハエース (カドカワデジタルコミックス)

まさに伝説の始まり――!
コハエースという一大作品も一歩目はとても真面目な作品でした。
え?そうは思えないって?全巻読んでからもう一回読んでみるとわかるヨ…。

作品としては型月10周年記念漫画としてスタートしているため一貫して「タイムスリップしてその時代に何があったかを思い返す」という感じ。
竹箒時代や同人サークルとして商業との範囲が曖昧なまま始まった『Fate/stay night』などそもそもスタートがいつなのかわからないですが、『月姫』販売時からカウントしているようなので2001年~2011年の10年間についてのお話が多いです。

『MELTY BLOOD(メルブラ)』がその成り立ち上微妙に純正型月作品っぽくなかったり、月姫がいつのまにかメルブラと立ち位置が入れ替わってたりと面白いですね。
当時もあんまりゲームセンターに行く子じゃなかったのでメルブラはPC版しか触ったことがありませんが、しっかりしたノベルの付いた格闘ゲームっていうのはかなり驚きでしたね。
今となってはどのキャラも皆懐かしい…。というか知らないキャラばっかだ…!?

2005年にステイナイトのファンディスク的に発売された『Fate/hollow ataraxia』がリリースされて以降は、オフィシャル単独での動きはパタリと止みます。
いろいろな理由があったようですが『Fate/hollow ataraxia』があまりにも凄い出来だったこと、セイバーの物語は書ききったというようなインタビュー記事を読んだような…?

スピンオフで『Fate/Zero』やPS2などでのゲーム展開などもありましたが基本的にここからは空白期間が続きます。
カーニバル・ファンタズムとか劇場版とかいろいろあるんですけど、新作はなしです。

ということで10年を紹介し終えたことでついに役目を終えたかと思いきやまさかの続編決定。
プラスに続きます。
コハエースが出るまでやアレキサンダーのお話などおまけが多く楽しめる一冊となっている反面、『Fate/Grand Order』はこのころまだ『Fate/Apocrypha』のプロトタイプとしてオンラインゲーム化の企画段階なので、FGOから入ったライトユーザーにはわからないネタも多いかもしれません。
でも月姫→Fateまでの流れやそもそもFateの話ばかりなのでそこまで気にしなくていいかも!

激動!CCC、プリズマ、まほよ『コハエース+』

コハエース+ (カドカワデジタルコミックス)

つい最近のようでもう6年前!
激動の型月界隈を描く『コハエース+』、2冊目は2012年頃の型月のお話。
この頃はやっと型月本体にも動きがあった頃で『魔法使いの夜』の発売、シナリオを奈須きのこ先生が完全書き下ろししちゃったEXTRAやCCCなどの人気も熱い頃ですね。
実は私はこの頃は追いきれていないので、けっこう新鮮でした。

『Fate/Zero』のアニメもこの頃だったんですね。
あの凄い作画のアニメが…この頃…?
なんだか時間が進んでいないかのような錯覚に。

前巻よりも期間が単純に短いので掘り下げや細かいネタも増えていて楽しかったですね。
Apocryphaの話題やPrototypeの話題もあって面白かったです。
まあ『ガールズワーク』とか『ファイヤーガール 』とか『魔法使いの夜』の続編も若干思い出しちゃいましたが…あれ?誰か来たようですね。(そもそも月姫リメイクが…)

ということでまだFGOの話題は出てきませんが、さすがにメジャーどころのEXTRAや『プリズマ☆イリヤ』あたりが出てくるのでおすすめです。

聖杯戦争スタート『コハエースEX』

コハエースEX (角川コミックス)

ということでFGOプレイヤーにも馴染み深い『帝都聖杯奇譚』のキャラクターが登場。
当初「桜セイバー」という名前で「まーたセイバーが増えた」と思っていたらまったくの別人でびっくりした覚えが…!

型月のお話がメインだった前作までと違い、コハエース独自の展開が始まるのがEX。
聖杯戦争をするってことでサーヴァントを生み出したり、これまでのサーヴァントと絡ませたりします。
さすがにうどん生地で作らないだけマシです。

内容的には経験値先生のガチ絵も多く、贅沢な一冊。
型月トークではなくなるので、ぐだぐだ感がたっぷり楽しめます。
FGOはちょうど本巻の発売日付近で発表された記憶があるので、まだ出てきません。
ですがFGOで大活躍の沖田総司、織田信長といったキャラクターの出典でもあるのでチェケラ!って感じです。

『コハエースこれくしょん』

コハエースこれくしょん (角川コミックス)

じつは時系列的にはEXの次なのですが、こちらは繋がりはなく「傑作選」となっています。
裏話や『らき☆すた』コラボなど面白い作品がいっぱい。

最後の方にはFGOの話題も出ていたりとファンにも嬉しいですね。
マシュがまだ情報公開されてなくて誰だよ的な感じだったのを思い出します。
まあ私結局当時はプレイしなかったんですけど。

型月一武道会『コハエースXP』

コハエースXP (角川コミックス)

ついに満を持して始まった型月一武道会。
いつもどおりぐだぐだ進行ですが、ここで魔神セイバーが登場するので好きな人は要チェック。
魔神セイバーが強いということはすなわち…!(多分この設定はなくなってる)

ORTにセイヴァーにともうやりたい放題ですし、しかもちょっとどんな戦いになるか気になってたらアレだしで色々肩透かし喰らいますが面白かったです。
さすがに『月姫リメイク』がもう完全にピエロ状態なので、マジで言ってる人は誰もいないという状況はある種新感覚ホラーですが…。

このころはぐだぐだオーダーも始まっており、色々とFGOのお話も出てきます。

ついに終わる…?え、冗談でしょ?『コハエースDX』

コハエースDX (角川コミックス)

今回は打ち切り回避のためにいろいろな若干パクリ気味な企画をするというお話。
カイジだったり異世界転生モノだったりとバラエティに富んでいます。
このネタの引き出しの多さがコハエースのいいところ!ね!
ぐだぐだ明治維新の話もあったりとFGOネタもだいぶ普通に出てきます。

個人的にコハク(琥珀)が好きなのでアレですが、今後は『ぐだぐだエース』としてやっていくのはちょっぴり残念でした。
大変でも両方書いてほしかった気が…。
というか月姫に関するキャラクターがまともに出てくるのここだけだったのでマジで月姫リメイクが50年後とかに出て老後の楽しみになりそうで怖いです。ていうか死ぬまでに出るのかこれ。

まあFGOが超絶ドル箱化してるのでそっちにリソース持ってかれちゃうのはわかるのですが、月姫リメイク…っていうか月姫2は!?
…という思いもないわけではないのですが、ノッブと沖田さんも好きなのでいいです。
ただ忘れないで欲しい!コハクさんという万能使用人がいたということを!

ということで『コハエース』全巻揃いました。
正直ずっと続いてほしかったですが…。
経験値先生のキャラは魅力的なキャラが多いので今後もどんどんFGOのキャラデザしてほしいですね。

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