『少女終末旅行』 第1回 勝手に考察してみましたシリーズ

何の根拠もありません。

少女終末旅行 5巻 (バンチコミックス)

最近『少女終末旅行』関係の記事のアクセス数が増えててびっくりしているALVAです。
もともと私が『少女終末旅行』に出会ったのは『働かないふたり』を描いていらっしゃる吉田覚さんが大好きで見始めたくらげバンチを眺めてたときに出会ったのがきっかけです。
そこからマンガが5巻、そしてアニメ化と話題になっていったのはファンとしてとても嬉しいです。

5巻の感想は後で書かせていただくとして、最近当ブログに『少女終末旅行』の考察記事を求めていらっしゃる方が多いようです。
あんまり自分の考えを書くのが好きではないので、なるべく証拠のあることだけを書いてきたのですがもしよければ今回は妄想丸出しのひどい考察記事でも書いてみようかと思い書き始めた次第です。
そういうのが嫌いな方はどうかここで読むのをやめて頂けるとうれしいです。
もしそんなひどい考察でも付き合ってくださる方がいらっしゃいましたらどうぞよろしくお願いいたします。

なお最新話までのネタバレが多分に含まれています。
ぜひマンガを読んでからご覧になってください。

一つ目にして最大の謎「世界はどうなってしまったのか」

1巻の冒頭から始まる大きな謎として「世界がどうなっているのか」という問題があります。
チトとユーリの旅する世界は常に寒そうな廃墟です。
この点に関して私は1巻の感想で「たった二人で文明社会が終焉を迎えた抜け殻の世界を旅しています。」と書いています。
そしてさらに「彼女たちが旅する世界はどう見ても崩壊して終わりを迎えているようです。
しかも、わかる限りでは2回?」とも書いています。
この点について簡単に説明したいと思います。

謎を解く鍵は「文字」です。

本作には二種類の文字が登場します。
以前ご紹介したひらがな文字、そして我々の使う日本語(漢字)です。
チトやユーリはひらがな文字しか使えませんが、街の至る所に漢字の標識や木箱があります。
漢字の書いてある物はテクノロジー的に優れたものが多く、潜水艦やデジタルカメラに使われています。
そして上層へと登れば登るほどひらがな文字は減り、漢字が増えます。
さて、このことからこんな仮説を立ててみました。

第1世代人類=漢字を使用。多層式都市を設計・建設した。テクノロジーに優れた人々。
第2世代人類=ひらがな文字を使用。第1世代人類の遺物を活用して生活。

といった感じなのではないかと考えました。
第1世代人類が私達とおなじ文明なのかは確信できませんが、テクノロジー的にはかなりの未来です。
人工知能が立体映像で話しかけてきますからね。
人工の構造物としてもこの多層都市はあまりにも大きすぎます。
さらに新しいお話では火星基地というものの存在も示されています。

本来、人は繁栄していく上でほとんどの場合技術や文化を継承していきます。
しかし人類史を見ると古代ローマの文化がキリスト教徒によって中世ヨーロッパまで継承されなかったようなこともあります。
彼女たちの世界では第1世代人類と第2世代人類の間で何か大きな出来事が起きて、技術や文化がちゃんと継承されなかった事がわかります。

だから難しい漢字を扱うことはできず、兵器も旧時代的なものをコピーするのがやっとという感じです。
ということは、第1世代人類は何らかの災害や最終戦争で滅んだ。
そして生き残ったわずかな第2世代人類がほそぼそと繁栄した。
そう考えるのが最もわかりやすいのではないでしょうか。

考えられるのは核戦争、もしくは氷河期でしょうか。
チトとユーリの世界ではほぼ雪が降っています。
降っていなくても厚着していますし、それなりの寒冷地っぽいです。
ただあれだけテクノロジーが発達した第1世代人類がこの程度の氷河期で滅亡するかは難しいところです。
潜水艦などの兵器が出てくることを考えると地軸がずれるほどの大戦争を起こして第一世代人類はほぼ滅亡、地球もゆるやかに終わり…。
これが一番しっくりくるかもしれません。

もう一つの仮説

地球がいくら狭いとはいえ人類が爆発的に増えても多層都市という回答は少々馬鹿げています。
人口を抑制するほうがよっぽどお金がかかりません。

では何故多層都市が生まれたのでしょうか。
戦争のときに活躍する要塞都市?
上に積み重ねて基部を破壊されたら怖いですよね。
単なるそびえ立つ大きな射的のマトに過ぎません。

そうなると地上に住めない理由を考えるべきですよね。
地上が放射能で汚染された?
そう考えるのがSF的にはベストかもしれません。
アーマードコアシリーズではクレイドルという空中都市に住んでいる人々がいましたね。

私も当初はそう考えていたのですが、4巻で衝撃の事実がわかります。
潜水艦の存在です。
彼女たちは上層へ向かっていたはずですよね?
なぜ上層に潜水艦があるのでしょうか。
造船所やドックがあったから…?でも現代だって山の上に作りませんよね。
ということは答えはひとつです。
この多層都市は海中に沈んでいたのではないでしょうか?

多層都市だと思っていたものはただの骨組みで基礎。
海上に何らかの施設や都市を作るための土台。
または海底に都市を作るためのなのかもしれません。
そして原因は不明ですが、海が失くなって潜水艦があんなところに残された。
潜水艦を前提に考えればそう考えるのが自然です。

海が無くなり残された巨大構造物に第2世代人類が住み始めて街を作った。
街のビルも第2世代人類が作ったものでしょう。
上層への連絡塔とまわりの構造体のみ第1世代人類の作ったもので、街自体はその後に住み始めた第2世代人類によるものだと考えられます。
ビルはそこまで高くなかったですから。
それに第1世代人類の残した施設をうまく使えればビルなどの構造物を建設するのも不可能ではありません。

カナザワが言っていたとおり連絡塔の周りはかつての人口密集地です。
ということは第2世代人類はかなり繁栄したと考えられます。

ちなみに2巻で登場する飛行機の基地は第2世代人類のものですので海水がなくなったあとにできたものとも考えられますので一応矛盾はしません。

では何故海中にこんな大きなものを建造したのでしょうか。
ただ単に海で暮らすため?
それは考えにくいですよね。

個人的には一切そういった描写は出てきませんが「軌道エレベーター説」を推したいと思います。
チトとユーリは下層に取り残された人々の末裔で、最上層には宇宙へと続くエレベーター。
雪が降り積もる死んでしまった真っ白な世界から、真っ黒な世界へと登っていく中でふたりはまるで死後の世界のようだと感じる。
どれだけ時間が経ったかわからない中で気がつくと扉が開き…。
こんな感じの終わり方だったら希望が持ててうれしいですね。
軌道エレベーターの先に人がいるのか、それともそこも誰もいない世界なのかはわかりませんが・・・。

ただ軌道エレベーターは赤道付近が好条件とされているので、雪が降っているのは若干謎ですね。
極点にエレベーターつけるはちょっと無理がありますし。
地軸がずれるほどの戦争や宇宙戦争によってデブリで覆われてしまい日光が届きづらくなるなど地球の寒冷化・氷河期が訪れた可能性もありますね。

おまけ:信仰=機械文明?

様々な場面で描かれてきた円のようなもの。
これを機械が描いていたことが後々判明します。(番外編1)
2巻であったように神殿のようなものの中にも円を特徴とした図形が描かれています。
番外編では機械が「アレハコードデス」と言っていました。
ということは第1世代の人類が遺した機械やテクノロジーに対して第2世代の人類は何らかの畏敬の念があったのかもしれません。
現に第6基幹塔で出会った人工知能は人の手によって生み出された神様のような存在でしたね。

ということでひとまず第1回の考察は終了です。
今回は世界はどうなったかという点について書いてみました。
考察というよりもはや思いついたことの殴り書きですね。笑

人については4巻の時点で最上層部を除きチトとユーリしか生きていないと判明していますので、それまでに出会ったふたりは死亡している可能性が高いでしょう。

実は他にも、死ぬことによって到達できる「精神世界説」やもうすでに死んでしまった「死後の世界説」なども考えたのですが・・・。笑

こじらせてしまったやつの妄言だと思って許してください。

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