「闇狩人」 坂口いく

「世の中 知らないほうが幸せってことも あるんだがな…。」

「闇狩人」を読みました。
私の生まれる前に始まり、生まれる前に終わったマンガです。
ストーリーは作者さんも仰っていますが「必殺仕事人」の現代版。
法が裁けぬ悪を代わりに裁いてくれる…必要悪的なやつですね。

当時の人気はわかりませんが、今読んでも意外と悪く無いです。
まぁ主人公は漫画家になるという目標があり、何故か「ステンレス製の定規」「つけぺん(丸ペン)手裏剣」を扱ったり、超二枚目が「けん玉」で戦ったりと現代では結構笑えます。
しかし、「男塾」を見て分かる通りその時流行っているものを登場させるのは当時は新鮮だったんでしょう。(けん玉が流行ったかどうかは謎ですが)
高校生の主人公がどうして殺人術を身に付けて「闇狩人」となったのかは何故か本編ではほぼ語られません。
作者さん曰く「血なまぐさいから」「救いがないから」だそうです。
なぜマンガを書く道具で戦うかもわからず、わかんないことだらけです。
登場人物がかなりの確率で死に、それを見て闘志が燃え上がります…必殺仕事人にかなり影響されていますね。

基本的にトンデモ設定&説明不足ですが、意外とスイスイ読めます。
細かいことは気にしてはいけません。
勢いで読もう。

その後「家族の肖像」にて闇狩人の読み切りを収録していましたが、せっかく主人公が足を洗ったのにまた戻っちゃうお話でした。
坂口いくさんの絵は悪くなく、男の子も女の子も可愛く描けています。
現在も色々と原作などのお仕事をされているようで、「ちぇんじ123」(読んでません)など色々と活躍されているようです。

正直 今読むとかなりぶっ飛んでますが、結構面白かったです。
定規とかけん玉とか色々と言いたいことはあるけど、読んでみると悪くないですよ。

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