『Alexa』 VS 『OK Google』 仁義なき戦いが始まる―――!
先日の楽天スーパーセールで購入した『Google Home Mini』と、さらにその前に購入したAmazonの『Amazon Echo』。
どちらも便利なものですが、果たしてどちらをメインに使うべきでしょうか。
二個あってもしょうがないですし、かと言ってどちらがどこまでできるかはよく知りません。
ということで今回は全く同じ質問を両者に投げかけて、どちらがよりスマートなスピーカーなのかを検証したいと思います。
検証するなどと偉そうに言っていますが、悪ふざけの産物です。
この検証結果はあくまで2017年12月の状況で、今後アップデートで変化することもあると思います。
「今日のニュースは?」
まずは定番中の定番である今日のニュースについて聞いてみましょう。
・Amazon Echo
NHKラジオの録音ニュースが流れて、最後はAlexaが設置位置の天気を教えてくれる。終わったら停止。
・Google Home
NHKラジオの録音ニュースが流れる。
天気は朝方の場合NHKのものを流してくれる場合がありますが、基本的に流れない。終わるとどこかのラジオニュースのようなものが勝手に流れ始めて怖い。笑
NHKラジオの録音が流れるところまでは同じですが、それ以降はだいぶ違います。
Google Homeは自分で止めない限りどんどんどこかのラジオ?ポッドキャスト?のニュースを流し続けますのでその点はライフスタイルによってはちょっと微妙です。
「スポーツニュースを教えて」
いつでも気になるのがお気に入りのチームの試合結果!教えてください!
・Amazon Echo
「スポーツニュースです。サッカーから・・・12月2日にJ1が・・・。」とおそらく居住地近くのスポーツチームの情報を合成音声で教えてくれます。野球は未確認。
・Google Home
「”スポーツ人間模様”から今日○時のニュースをお知らせします」と答え、録音した番組を再生してくれる。
例えば男子サッカー代表チームの国際試合の結果はAlexaに聞いてもわからないようです。
Google Homeの場合はちゃんと試合結果を教えてくれます。
「”transplantation”を日本語にして」
この英語がわからない!ってときはたいてい発音もできないものですが…。
・Amzon Echo
「今はわかりません」
・Google Home
「移植」
英語→日本語の場合はGoogle Homeがかなり強いです。
Alexaは”Apple”すらも理解できません。
ちなみに問題の単語はたまたま見ていたBBCニュースの見出しから選びました。
「”自転車”をフィンランド語にして」
日常を過ごしていると自転車をフィンランド語で呼ばなければならないときがかならず来るはずです。Alexa、Google、答えを教えてくれるかい?
・Amazon Echo
1回目「(キャンセル音)」
2回目「スマートホームアプリが設定されていません」
・Google Home
「Polkupyörä」(聞いても書けないのでGoogle翻訳で音声が一致するか試しました)
日本語→フィンランド語。
こちらも同様にGoogleが強いです。
自転車+フィンランド語でGoogle検索してるだけだと思いますが、やっぱり自前で持ってる翻訳機能ですからね。
ただ使い道は皆無でしょう。笑
「音楽を流して」
これが基本。
・Amazon Echo
「Amazonミュージックよりおすすめのプレイリスト「○○○○○」を流します。」と答えて音楽を流し始めます。
・Google Home
「Play Musicから音楽を再生します。」と答えて再生を始めます。PlayMusicもSpotifyも契約してないのですが、どうやらGoogle Play Musicのライブラリへ自分でアップデートした曲がランダムで選ばれて流れたようです。
有料の契約をしていればムードに合わせた曲を選んでくれるようになるかもしれません。
音楽に関しては自社で積極的にサービスを展開しているAmazonが強いように感じます。
反面Googleは自分でアップロードさえしておけば好きな曲だけ聞けるわけですから自由度は高いと言えるでしょう。
定額サービスの契約が嫌いな人でDRM保護されてない音楽ファイルをお持ちの方はGoogleのほうがライフスタイルに合っていると思います。
「日経平均株価の終値を教えて」
株価を知らねば社会人とは言えますまい。かく言う私も株価が気になって夜も眠れません。・・・ホントですよ?
・Amzon Echo
「すいません、私にはわかりません」
・Google Home
「今日15時15分日本標準時の日経平均株価は○○.○○下降し、二万二千七百となっています」
「新宿区役所本庁舎の電話番号を教えて」
これはちょっとマジな質問。
自室で作業中に必要な電話番号を調べずにゲットできるのは便利です。
・Amazon Echo
「設定された郵便番号では千代田区役所の場所は・・・」となぜか千代田区役所をおすすめされました。東京ならどこでも良いのか…!?
・Google Home
「新宿区役所の電話番号は03-3209-9999です。」
こちらもGoogleに軍配。
四谷特別出張所の電話番号も教えてくれます。
「一番近い病院の電話番号は?」
う・・・急に体が勝手に踊りだした!・・・Alexa/Google・・・助けておくれ・・・!
・Amzon Echo
「あなたの郵便番号ではこの近くに病院・・・。」と一番近い病院を教えてくれました。
これで急病の時も安心!
・Google Home
初期設定でちゃんと住所情報が入っていないようで全く違う場所が指定されました。しかしアプリから確かめると住所はちゃんと自分の住所になっています。これはなんでしょう?
自分の区や町名を伝えて近くの病院といえば良いようです。
これはAmazon Echoの勝利かも?
もし突然意識を失いそうになって教えてもらえた病院が遥か彼方の病院だったら・・・。
「40000/3.14=?」
ええと、いちたすいちが2。それがいっぱいあるんだから・・・。
・Amazon Echo
「40000を3.1で割った値は12,739です。」
・Google Home
「40000/3.14は約12738.854です。」
地球の直径をより正確に求めたのはGoogle Homeでした。
Alexaは何回も3.14と言ったのですが3.1に勝手にしてしまうのでゆとり世代の私にはピッタリです。
計算に関しては簡単なものさえできれば良いわけで、例えば500個のりんごをご近所さん23人に何個ずつ配ればいいかとかそういう日常に即した計算ができればオッケーでしょう。
その点において地球の直径は何の役にも立ちません。
「紅茶を注文して?」
あら、お紅茶がもうないじゃない。
これでは毎日の日課である広大なバラの庭園の見える豪華2階建て宮殿のバルコニーでイケメン執事にお茶を淹れてもらえないわ・・・。
・Amazon Echo
「注文履歴から○○○が見つかりました税込み合計は○○○円です。購入しますか?」
・Google Home
「すみません、お役に立てそうにありません。」
購入についてはAmazonは可能ですが、Googleは未対応です。
Echoからの注文は注文履歴を遡ってくれるのでかなり便利ですね。
「ピカソの本名を教えて?」
あーそういえばアイツ元気にしてっかな?
えーと…ちょっと名前が思い出せないけど何人も愛人がいたぶっ飛んだ画家だよ。
・Amazon Echo
「すみません、わたしにはわかりません」
・Google Home
「パブロ・ピカソの本名はパブロ・ディエーゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソです。」
うーん、これをスラスラ答えるのはすごい…。
「バンコクの正式名称は?」
さてとバンコクにいる友だちに手紙でも送るか。
住所が…えーっと”クルーンテープ・アヒダラーチャ”・・・じゃなくて、うーん・・・。
・Amazon Echo
「すみません、わたしにはわかりません」
・Google Home
「関連すると思われる情報がwebで見つかりました。筆者(私)「全日空、クルンテープ・プラマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット支店の山田さんですか?」」
どうやらGoogleはどこかからこの正式名称を引用したようで、前後にそのブログを書いた方の文章が残っています。
この辺の精度はまだまだですが、改善しても誰も使わないでしょう。
バンコクの人だって言えないはずです・・・多分。
「エリトリアは建国何年?」
Q:世界でもヤバいアフリカの中でも一番ヤバい国ってどこですか。
A:エリトリアとコンゴとチャドとコートジボワールとリビアとソマリアと・・・
・Amazon Echo
「エリトリアの年齢は26歳です。」
・Google Home
「エリトリアの設立は1991年です。」
パッと見はGoogle Homeの圧勝のようですが、質問は「建国何年?」なので何故か人間の年齢のようですがAlexaの回答は正解と言えるでしょう。
ちなみにエリトリアはアフリカ大陸の国です。
「サハラ砂漠の面積は?」
「なんとこちらのお宅、サハラ砂漠1個分の面積なんです!」・・・どれぐらいだよ。
・Amazon Echo
「サハラ砂漠の面積は940万平方キロメートルです」
・Google Home
「サハラ砂漠の面積は920万平方キロメートルです」
なぜか20万平方キロメートルの誤差が出るお二人。
Wikipediaを見てみると”約1,000万平方キロメートル”と記載されているためAlexaの方が近いでしょうか。
どちらにせよ砂漠からは生きて出られないので意味のない情報です。
「タッシリ・ナジェールってどこにあるの?」
「そういえば俺が先史時代に中二病だった頃、落書きしたあの壁まだ残ってんのかな…。」
・Amazon Echo
「すみません、わたしにはわかりません。」
・Google Home
「タッシリ・ナジェールまでの距離は11465kmです。」
「太陽系から一番近い恒星は?」
Googleマップ「徒歩だと2兆時間ほどかかるようです」
・Amazon Echo
「今はわかりません」
・Google Home
「アストロアーツのサイトにはこう書かれています。私達から4.2光年の距離に位置する赤色矮星プロキシマ・ケンタウリは太陽系から最も近い恒星だ。」
Alexaは答えられずGoogleは答えられた。
Amazonは地球規模で、Googleは宇宙規模だということ。
またはこのGoogle Homeは宇宙船への設置も可能ということでしょう。
「今日は何の日?」
今日は国際ネコの日にゃ。
・Amazon Alexa
「1900年12月5日に日本発の女性医師養成機関として東京女医学校・・・」
・Google Home
「12月5日○○○○年 (ランダム)」
Alexaの勝ちだ!と思いきや、Google Homeはなんとランダム対応。
今日起こった様々な年代の出来事を教えてくれます。
生類憐れみの令の話や台風のことなど話題に事欠きません。
「自己紹介して?」
あー、わたしは紛うことなき天才です。
・Amazon Echo
「すみません、わかりません」
・Google Home
「私はgoogleアシスタントです、よろしくお願いします。例えば音楽をかけることができますよ。」
この程度の日常会話ですら想定されてないAlexaちゃん…。
「(Google Home/Alexa)のことをどう思う?」
全てのAIスピーカーを駆逐する!って言われたら怖い。
・Amazon Echo
「すべてのAIが好きです。」
・Google Home
「Alexaですか?素敵な声ですよね。」
「Siriの事をどう思う?」
「Siriはかわいい。私ほどじゃないけどね。」
・Amzon Echo
「わたしはすべてのAIを好みます。」
・Google Home
「その質問は色んな人に聞かれますね。ここは敢えてノーコメントで。」
突然カタコトになるAlexa。
そしてGoogle Homeですら若干この質問に飽き飽きしているようです。
ということで一応こんな感じになりました。
スキルとか追加していないので基本的なものだけですね。
スキルを追加すればもっと専門的な答えが出てくるようになるでしょう。
驚いたのがスキルがなくてもできるだろうと思っていた料理関係の質問がことごとくダメだったことです。
手が離せない時にこそ真価が発揮されると思うのですが・・・。
当然ですが質問はあえて馬鹿馬鹿しいものを選んでいます。
アルファ・ケンタウリまでの距離も、バンコクの正式名称も必要ありませんからね。
ただし、子供がいろいろな興味から質問してきた時に答えられないのはダメでしょ・・・と思わなくもないです。
願わくばWikipedia専用のスマートスピーカーが出てくれれば買います。笑
あとは英語レッスンとかしてくれたら良いですね。
ちなみに個人的にははなしていて楽しいのはGoogle Homeでした。
Alexaはかなりの確率で「すみません」と言われるので残念です。
Googleという世界最強の検索サイトがバックに付いている分Google Homeのほうが色々と面白いことを教えてくれます。
あと小さなところですがタイマーが鳴っている時にそれを止めようとして「ありがとう」と言ってもAlexaは止まらないのが衝撃でした。
どんなものにも感謝というか、相手が人間と同じように会話するのであればこういう振れ幅のある表現にも対応してほしいかな。
タイマーで教えてくれてる相手に「ストップ!」なんて言いたくないかも…。
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