「セブンブリッジ」 板橋しゅうほう

セブン・ブリッジとの冒険は 終わったけど 君と夏子の夢見る時代は終わらない

「セブンブリッジ」を読了。
とてもおもしろかったのですが、設定が途中で結ちょっぴりグズグズになるのが残念でした。
とはいえ、惹きつける絵とセブン・ブリッジの可愛らしさで魅力は十分!
なんとなくですが板橋しゅうほう先生は扉絵などの静止した絵はまるで絵画のようですが、マンガの動きの表現にはちょっとだけミスマッチになっているのかも。
アイキャッチにも使用している3巻「カニンガム」の表紙なんて額に飾ってしまいたいぐらい良く出来ています。
作中の効果音などからも分かる通りアメコミ系と日本マンガのハイブリット的な絵を描く人です。

高校生・夏子と弟・拓は、血のつながらない二人を育ててくれた野々村親子と幸せに暮らしていた。そんな4人の平凡な日々は、超常的な力を操るうさぎ顔の男・カニンガムと彼に使役される本のようにバラバラになる男・ブックマンによって壊されてしまう! 非現実な状況に戸惑い、倒れた拓の枕元に、セブンブリッジのリーダーと名乗る男が現れ、姉弟の秘密を語り始めた……。あらゆる平行する宇宙の中心、水晶界の王女オクスタン・リュンカと、女王を守る並行宇宙最強の7体、半機械生命体セブンブリッジを巡る、次元を超えた空前の冒険が始まる!!

序盤から児童劇団を主宰する父親と夏子が出てくるのですが、この児童劇団っていうのが後々効いてくるかと思いきやあんまり意味のない設定でした。
演劇中に舞台の上で異世界へ旅立つというのがやりたいために児童劇団という設定になったのだと思います。
でもまあ演出がカッコイイし優れているので設定に関してはあまり深く考えない方がいいかもしれませんね。

SFモノとしては設定は素晴らしくて、感動出来る場面もたくさんありました!
仲間たちはいい人たちばっかりで、最後まで死人がほぼ出ないのも○です!
夏子が正直けっこう空気薄い…気もしますけど。笑
父親のクローン設定も後半意味があったのかちょっとわからなくなってしまいました。

誰にでもとはいかないが、異世界を味わいたい人におすすめしたいです!