まるで・・・月光が溶け込んでるみたい。
こんばんは、ALVAです。
前回からかなり間があいてしまいましたが、4巻も発売日にゲットできたので3巻について慌てて書いています。
レーションの生産設備
2巻の最後でイシイにイモの工場があることを聞いたチトとユーリは早速工場へと向かいます。
しかしもうそこには最後のイモが一つあるだけでした。
がっかりする二人でしたが、そのイモの粉末を発見。
砂糖や塩も見つかり、固形食料(レーション)を作ってみることに。
ここで注目すべきはやっぱり言語ですよね!
これまでわかったことから、古代人(私たち)とチトとユーリたちの人類の間では正しく技術や文化が継承されていないことがわかります。
そのため漢字が失われており、ひらがなをさらに単純な記号化がなされたものを使用しています。
このレーションの工場ではイモを屋内で生産し、それを粉末化し、添加物を混ぜて、焼き上げることで生産しています。
そのためイモの粉末を貯蔵する箱型の施設には「粉」と漢字で記してあります。
漢字が使用されているということは、この施設自体は古代人の施設のはずです。
しかし、砂糖や塩の袋にはチトやユーリの使う変形したひらがなが使用されています。
ということは、この施設自体は「古代人」が作り、現代の人類が使い方を理解し使用していたと見るべきでしょうか。
固形食料は軍事糧秣として生産された可能性が高いので、チトとユーリのような旅人のために生産を続けていたとは考えにくいでしょうね。
壁一面のお墓
真っ黒な壁一面に小さな引き出しが無数にある・・・。
作中でこれが「お墓」だということがわかります。
この施設に関しては「なんで骨がないのか」というのが不思議ではありますよね。
例えば日本のために戦い亡くなられ、身元不明・引取手がいない戦没者遺骨などを慰霊するために建立された「千鳥ケ淵戦没者墓苑」。
こちらには遺骨収集事業などによって多数の遺骨が収められています。
いわゆる「無名戦士の墓」というもので、有名なものではアメリカのアーリントン国立墓地の中にもありますよね。
アーリントン墓地も身元不明戦没者の遺骨が納められていますが、千鳥ケ淵戦没者墓苑があらゆる身元不明戦没者の遺骨が納められているのに対し、アーリントン墓地では代表として埋葬された遺体が一体あるという形式です。
もしかしたら骨がないのは、この形式で代表者のみを中央の神像に埋葬し、あとは遺品だけを埋葬することにしたのかもしれませんね。
もう一つ考えられるのは「遺骨が残らない」戦争だった可能性もあります。
チトとユーリの世界ではかなりの数の人間が死滅しているはずです。
現代の日本ですら1億人以上いるわけですし、骨は構造物の上ではなかなか分解されそうもないですしその辺にもっとゴロゴロ転がっててもいいと思うんですよね。
それがあまり描かれていないということはもしかしたら骨が残らないような戦争があったのかもしれません。
最後にもう一つ。
文化が違う可能性もあります。
古代文明とチトとユーリの文明では継承できてない文化があります。
埋葬方法、宗教観などが違う可能性もありますよね。
例えば私たちは火葬しますが、「火葬」という文字を読んだら「火薬」って読んじゃって「じゃあ遺骨は爆破しよう!」みたいな。笑
または「骨」に対してはどうでもよくて、遺品にこそ供養の必要があると考えた可能性もあります。
その場合は骨は材料にしたり廃棄したりしちゃったかもしれません。
月光が溶け込んだ”びう”
ビールを見つけたようですね。
ラベルを見る限りでは古代人ではなくチトとユーリの人類が生産したもののようです。
ビールの主原料は麦。
ということはイモだけではなく麦もどこかで作られていたのかもしれません。
イモと同じで設備作ったのは古代人ってパターンかもしれませんね。
動き続ける機械たち
3巻での一番の衝撃はやはり大型の機械(ロボット)ですよね。
おっきな機械がうろうろしていろいろやっています。
そしてもう一人?小さなロボットも出てきます。
大きい方は建設ロボット。
小さい方は食用魚の管理用ロボット。
大きい方の目的は「都市を維持する」こと。
小さい方は「お魚を育てる」こと。
結局チトとユーリは大きなロボットをやむを得ず破壊します。
さて、ここで明かされた謎。
「食用魚を大量に生成する施設」
「区画を管理するロボット」
「地球の営み」
といったところでしょうか。
まあ食用魚に関しては古代人が食糧確保の為作ったわけですし謎でもなんでもないわけですが、やはりこの多層型都市は古代人が作り出したようですね。
区画を管理するロボットも古代人が作ったもののようです。
大きい方のロボットはこの多層型都市を維持するために頑張っていたようです。
小さい方のロボットが口にした「地球の営みから独立した人類」という言葉。
やはりこの多層型都市は外部の環境に頼らず人類が生存するためのものだったようです。
また「この都市も大規模な破壊が起こったあとはそれっきりです。」という言葉。
大規模な破壊が何を意味するかはわかりませんが・・・先程のお墓と何か関係があるのかもしれません。
やはり古代人の多くは死んじゃったみたいですね。
でもそうするとチトとユーリのようなひらがなを使う人類はどれぐらいいたのでしょうか。
あのお墓や以前出てきた宗教施設には「ひらがな」が使われていました。
ということはかなりの数がいたはずですよね。
チトとユーリのケッテンクラートも古代人のものではなく、古代人の残した設計図から復元された意外と新しいもののようですし。
古代人→大規模な破壊で壊滅→生き残った人たちが可動し続ける都市に寄生→発展
という感じでしょうか。
ケッテンクラートやレーションを製造していたほど発展した現代人は結局何が原因で滅びていったのでしょうか。
4巻ではなんと衝撃の事実が明かされます。(最上部以外の都市にはチトとユーリしかいない)
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