『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』やっと出会えた冒険の旅

いつかこの冒険を超える冒険に出会えるのか…。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

冒険に恋するALVAです、こんばんは。

思い出してみれば人生で”冒険”と呼べるゲームがいくつあったでしょうか。
グランディアシリーズやテイルズシリーズ、スターオーシャンシリーズ、バンピートロット…?
どれも確かに最高のRPGでしたが”冒険”という点では小学生の頃にプレイした
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を超えるものがあったでしょうか。

SkyrimでもFalloutでもDragon Ageでもダークソウルでも、こと”冒険”という体験を味わうという点において時のオカリナを越えてはいませんでした。
私個人としては人生で本当の”冒険”をしたのは一度きり、大人リンクと子供リンクの時を越えた冒険だけ。
草原で戦い、山を登り、馬に跨って駆け抜けたハイラル。
謎に包まれた神殿、先の見えない砂漠、強力なボス…。

あれから大人になって、結局『時のオカリナ』を超えた”冒険”を味わったことはありません。
子供の頃の体験って思い出補正で数倍に膨らむことがあるので、もう二度と味わえないのだろうと思っていました。

しかし、私はもう一度ハイラルの地で”冒険”に出会うことができたのです。
それこそがNintendo Switchでプレイした『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でした。

ゲームに求める”冒険”という非日常体験を得た

突然ですが私の中で「ゼルダの伝説」というシリーズにあまり魅力を感じなくなっていました。
WiiやWiiUというハードでRPGをプレイする気もあまり起きなかったのでゼルダの伝説を最後にプレイしたのは『トワイライトプリンセス』。
それ以降、あれほどハマった時のオカリナの3DS版もプレイしませんでした。

今回『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を購入したのは「遊ぶゲームがなかったから」です。
奇しくもSwitchのローンチタイトルの少なさのお陰で最高のゲームに出会えたことに。笑

買ってからもずっとパッケージも開けずに放置していたのですが、三連休で時間ができて少しプレイしてみました。
まるで期待していなかったので最初のステージ回生の祠(まっすぐ道をちょこっと歩くだけのマップで30秒ぐらいでクリアできる)の途中でなんとゲームを中断して翌日もプレイしませんでした。笑
今考えると何やってるんでしょうかね…。

3連休の最終日に少し時間ができたのでテレビでプレイしてみました。

真っ暗な祠を抜けるとそこには青い空から降り注ぐ太陽の美しい光がハイラルの草原を照らし、苔むした遺跡があり遠くには圧倒されそうなほど大きな火山が見えました。

その美しい光景に深く感動してしまいました。
比較する必要はないのですが、Skyrimの風景ですら圧倒はされても深いといえるほどの感動はありませんでした。

これからこの美しい世界の隅々まで探検できるのです。
いくら走ってもたどり着けるとは思えない大きな火山のてっぺんも、手を伸ばせば届きそうな森も、禍々しい城も。
どこへでも どこまででも、私が行きたいところへ行きたい時に…。

子供の頃荒々しいポリゴンで探検したハイラルとは似ても似つかない雄大な大地、そのはずなのにまるで昔から知っているかのような懐かしさ。
色々なゲームで見たはずのただの大草原と山脈、なのに今まで一度も見たことないかのような新鮮さ。

ゲームを始めてみると知らないものばかり。
枝を拾い上げるとリンクがまるで剣のように振る。
木には美味しそうなリンゴが実っています。

特に長いチュートリアルもありませんが直感で操作できるようになっています。
ただゲーマー向けの操作設定とは言い難いかもしれません。

でも『時のオカリナ』を初めてプレイした小学生の私のように、この『ブレス オブ ザ ワイルド』でゼルダの伝説シリーズを初めてプレイする子どもたちにとってジャンプが一番上のボタンで、走るのが下のボタンというのは子供にとっては直感的でとてもいいと思いました。

さて少しプレイすると意外にもこのゲームがかなり骨太で高難易度に仕上がっていることがわかってきます。
昨今のゆとり仕様のゲームとは違い、不意の一撃死もあればクエストが頻繁に壁にぶち当たったりします。

雑魚の敵でも3匹もいればとても厄介な敵になり、愚直に突っ込めばとても痛い思いをすることに。
勇者なのに遠くから弓矢で敵の数を減らし、足音を隠して忍び寄って不意打ちをする。
そういうプレイが必要になることもあります。


敵は強くひとりの人間の力では敵わないこともありますし、自然の寒さや暑さは厳しく体力を削られます。
そんな厳しくも美しい世界をたったひとりで旅をする。
そんな非日常を体験できるのです。

武器は壊れ料理で回復するから”生きている”

これまで壺を割ると出てくるハートなどで回復していたリンクですが、本作では大自然の中で手に入れた素材で作った料理や荒々しく生でそのまま素材を食べたりして回復します。
この”料理を作り食べて回復する”という動作こそが”めんどくささとリアリティ”のバランスが取れた選択だったといえるでしょう。
リアリティにはもれなく”めんどくささがセットになってしまいますからね。

そしてもう一つ面白いのが”武器が壊れる”ということ。
”剣”も”盾”も”弓”も全て壊れます。
その結果常に武器を探し、拾い、敵に備えねばなりません。
なんなら敵のバランスを崩すことで手から滑り落ちた武器をすぐに拾い上げて敵を倒すこともあります。

この「常時(強さや数値に左右されず)武器を探す」という動作は昨今のRPGにありがちな「強い武器を手に入れたらほぼクリア」という問題に対する回答だと思いました。
ハック・アンド・スラッシュのように数値に違いのある武器をひたすら探すために効率化した周回をする不毛さもありません。

どんなに強い武器を手に入れても十数回使えば壊れます。
強い武器はボスのためにとっておいて、弱い武器で挑むべきか。
出し惜しみはせず今ある最強の武器をどんどん使っていくべきなのか。
このようにプレイヤーに”考えさせ”、”決断させる”ように作られています。
それこそが不思議なまでの没入感を生み出しているのかもしれません。

この世界で生きる

どこまで旅してもマップはぜんぜん埋まらない。
やることは多く、夢中でキノコ採りをしていてふと顔をあげると辺りはオレンジ色に染まり夕暮れになってしまった。

料理鍋にありったけの材料を突っ込んで美味しい料理や薬を作る。
ときおり見た目が酷いものができることもあるが、見た目はヤバイが味は良いと信じて口に放り込む…うん、美味しい。

暗くなってきた広い草原に座り込み焚き火を見つめる。
パチパチと薪の爆ぜる音と時折聞こえる虫の音。
この穏やかな時間がいつまでも続けばいい。

だが頭上には赤い月が登り、ハイラルの地に倒したはずの魔物たちが蘇り始めた。
さあ、リンクよ君はまた世界に平穏を取り戻すために戦わなくてはならない。
”厄災”と化したガノンドロフを打ち倒すために。

はい、こんな感じでとっても楽しいゲームです。
個人的に毎年やっている『Radio:ALVAS 勝手にGame of the Year』の最有力候補ですね。
上半期だけで言えばこれで確定です。
ここまで私が冒険に飢えていたとは思いもしませんでした。
このゲーム不思議なことにどこ旅していてもきれいな風景ですっごい癒やされるんです。
ヒーリング効果が凄くて、画面からマイナスイオン出てる!ってなります。笑

文中でSkyrimなど他のゲームを比較対象で出していますが勝っているとは思っていません。
日本はオープンワールドのゲームで成功した例が少ないですし。
ただマップの適度な作り込みに関してはサイズ的な優劣もあるでしょうが本作も素晴らしいです。
このゲームほとんどのマップ上の建造物などがシームレスなのですごいです。

さて、まだ序盤も序盤なのでもっとやり込んでまた記事を書きたいなーと思っております。
今後ともよろしくお願いします。

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