『リベンジ・リスト( I Am Wrath)』感想(ネタバレ)

おじさんが昔取った杵柄でマフィアとかボッコボコにする映画!


「あらすじ」
以前はクライスラーの工場長で失業中のスタンリー・ヒルはホンダの工場長として再就職の目途が立ったため、妻であるビビアンと再会する。
しかし車に乗り込むところを強盗に襲われ妻が殺されてしまう。
失意の日々を過ごすスタンリーは聖書に「I am full of the wrath of the Lord,and I cannot hold it in.(我が身に神の怒りが満ちる)」という一文を見つけなぜか釈放された犯人への復讐の炎を燃やす。
スタンリーは元特殊部隊の工作員だった経歴を活かし妻殺しに関わった全ての敵を殲滅すると固く心に誓ったのだった。

監督は『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド(The Mummy Returns)』の敵役であるスコーピオン・キングが主役のスピンオフ作品『スコーピオン・キング(The Scorpion King)』のチャック・ラッセル。

主演は『サタデー・ナイト・フィーバー(Saturday Night Fever)』で一世を風靡した説明不要のジョン・トラボルタ。

ストーリーは王道的な復讐モノ。
妻を殺された男はなぜか特殊部隊のツワモノで、強盗はじつはただの強盗じゃないっていう一度くらいは観たことがありそうなストーリー。
だからこそジョン・トラボルタの実直だけどどこかお茶目な雰囲気と深い渋みがよく出ているように思えました。
王道的なストーリーはむしろ役者さんの個性が出るのかもしれませんね。

主人公のスタンリーは元特殊部隊の工作員ですが、現在は老いて当時ほどの実力はないというところも設定として面白いところです。
中ボス的な「チャーリー」という男を誘い出すためにメッセージアプリで会話するジョン・トラボルタが可愛かったです。

この映画で一番活躍していたのは間違いなくスタンリーの相棒で情報から武器まで揃えてくれるデニスでしょう。
スタンリーが完全に表社会に戻ってる間も理髪店を経営しながら趣味で情報屋や銃器のカスタムをしていた人物で、アクションもバッチリという最高な人物。

シナリオ的にはスタンリーの娘家族が襲われたにもかかわらずほとんど対策せずに再度襲われちゃったり、そのときに殺された女の子が誰なのかも視聴者はわからず悲しみもあんまりしなかったりと?な部分がないわけでもない。
大物のマフィアのボスが直接荒事の場に出てきたりちょっぴり不思議な気もする。
警備員は何人でも倒せるのになぜかヒョロッヒョロの知事にはボコボコにされます。
レーザーサイトで狙われてるのになぜか拳銃で撃たれたり。

でもそんなのどうでもいい!
とにかくテンポ良く復讐してくれればいいんだ!
難しいことは置いておいてとにかくスタンリーの怒りを共有して、一緒に怒り・憎悪の炎を燃やすんだ!

ということでサラッと見れて後味も良い作品ということでいつもの映画感想ブログではなくてこっちに書いてみました。
忙しくてなかなか映画も見れなくて悲しかったのですが、こういうアクション映画は作業中に観れるのでおすすめです!
時間も90分なのであんまりダレずに観られますよ。

「まとめ」
・ジョン・トラボルタ渋い!ちょっとたるっとした元特殊部隊おじさん素敵!
・相棒のデニス最高!もはや主人公!最初から最後まで全部持っていった!
・登場人物が少ないので気楽に見られる
・大暴れというほどではないけど、おじさんらしい渋い戦いが多い

前情報ではチャック・ラッセルとジョン・トラボルタのタッグで新しい映画がクランクインしていると聞いていたのですが見に行くこと無く、気がついたらHuluにありました。
自警団としてみたいな話だったのでこれほど雑に復讐するとは思ってなくてびっくり。翻訳の関係かな?
妻が殺されてるのでシリアスではあるのですが、ドロッとした復讐ではなくてサラッとした復讐だったのは面白かったです。
常にスタンリーとデニスは気が合っていてジョークも言うので途中「あ、そうだ妻の復讐だったわこれ」みたいな感じで瞬間的に奥さんとの思い出の回想が入ったりして面白いです。
この手の復讐劇は最後の締め方が肝心だと思うのですが、最後もクスッとさせてくれました。

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