Kawaii Encounter of The Reaper!? Calliope MoriのRAPを聞くべき!

かっこいいRAPを聞かない理由なんてある?

”kawaii”という言葉は海を渡り世界中に最も広まった日本語になったかもしれません。
kawaiiは様々な要素と混ざり合い”kawaii pop”や”kawaii bass”になったりして浸透していきます。

そしてついに”Kawaii”は最も対極に位置していそうな”Death”と出会います。
死神と出会った”Kawaii”は果たして生き残れるのか!?

※KawaiiをDeathの対極としたのは”萌え”がもともと草木が芽を出す様を表す言葉であるならば、死からは遠い存在だと感じたからで……つまり勢いで言いました。ごめんね。

海を超えたVtuber文化から生まれたKawaii死神

先日Vtuber事務所ホロライブからデビューした英語圏グループ『Hollolive EN』。
神話や伝説から出てきたような容姿の5人組のデビューは大きく盛り上がりました。
深海に飽きて陸に上がってきたサメや不死鳥だから過労死レベルで働くフェニックスなど個性豊かなメンバーの中でもかなり異色な存在なのが死神”Calliope Mori(モリ・カリオペ(森美声 ))”さんです。

(これは楽曲じゃなくて初配信の映像です)

「なーんだ、かわいいだけか」
そう思ったあなた、もう彼女の策略にハマってますよ!?

落ち着いて聞いてくれ、カリオペさんは君が思ってるようなマスプロダクション的な量産型Kawaii Vtuberではない。
そんな風に軽く見ていると命を落とすことになるぞ。

Calliope MoriのRAPを黙って聞け

「あーどうせアニメ声でラップしてるんだろ?」とか思ったか?
おい、言葉に気をつけろ。
せっかく払ってる年金がもらえる程度には長生きしたいだろう?

確かにサムネイルからは想像もできないだろう。
でもこれはこれから一大ジャンルとなる”Kawaii Rap”の幕開けの瞬間かもしれない。

最初は少し不慣れな感じの日本語でスタート。
でもRAPが始まると雰囲気は一変。

百聞は……いや”百見は一聞にしかず”、Kawaii Rapを聞いてみてほしい。
強烈な世界観とかっこいいRAPが襲いかかってくる。

※ちなみに↑の動画はデビュー時にリリースした曲で彼女の世界観を表現したもののようだ。
そのためKawaiiとRAPのバランスが比較的ライト寄りになってる気がする。
さらにスキルフルなRAPがご所望なら次の項に移っていただきたい。

見た目に騙されるなスキルも超一流

これまでもかわいい声(つまりアニメのような声)でラップした作品は多数存在しました。
それはそれで素晴らしいのですが、バランスがKawaii90%:Rap10%といった感じでした。

つまりアニメのような声とRapの相性は比較的悪いのだと私は思っています。
なぜならRapの世界は声質よりもスキルのほうが超重要。
ましてや早口でまくしたてるという性質なため声のトーンにまで気を使うのが難しい。

それを破壊したのがヒプノシスマイクだと思っていて、声優さんのいい声でRapをしているから最高なのです。
お耳が超幸せ。

Calliope MoriさんのRapはまだ4曲しか出ていないのですが、個人的にはKawaii20%:Rap80%という印象です。
やっぱり英語こそがRapの母国語なんだなと感じたのもあるのですが、そもそもCalliopeさんの声が素敵。
低い声も高い声もすごくかっこよくて、それでいてKawaiiも感じられる。
リリックは英語だけでなく日本語も柔軟に使って気持ちの良い韻(ライム)で表現していて心地よいです。

そして一番嬉しいのが英語がとにかく聞き取りやすいこと。
海外のフィメールラッパーの曲もそれなりに聞くのですが、その中でもかなり聞き取りやすい部類だと思います。
私は英語がぜんぜん駄目なのですが、これを機に勉強しようと思えるぐらい。

たぶんRapに親しんでいない人でもすんなり入れるように、そして日本の視聴者のことも考えてくれているのかもしれません。

個人的に大好きなDEMONDICEのKarenさんを少し高音寄り・激しくした感じで大好きです。(追記:4曲目のLive againは一転してChillな感じになっていてすごい)

今のところ一番好きなのがこのDEAD BEATS。

そう、つまり死とかわいいは表裏一体

吊り橋理論というものを知っているだろうか?
じゃあストックホルム症候群は?
認知的不協和は?

KawaiiとDeathはある意味で対極に位置している。
だからこそ死とかわいいは最高にマッチするのだ。
甘いクッキーに塩が入っているように。

歌詞の多くはかなり攻撃的な内容。
死神の価値観なのでそれが当然だし、変にKawaiiを意識した歌詞じゃないところがむしろいい。
Kawaiiだけで没個性になる必要なんかないのだから。

一見するとKawaiiとDeathは混ざり合うことがないように見える。
しかしそれはRapの中でせめぎ合って、お互いを損なうことなくどちらも凄まじい魅力を放つ。
彼女にとっての鎌とワイングラスのようにどちらも欠かせない存在。
異色とも言えるKawaiiと死神の取り合わせはスリルに満ちた最高の組み合わせなのだ。

主題歌とか歌ってほしい

私はあんまりアニメを観ないのでもしかしたら変なことを言っているかもしれませんが、ぜひ主題歌とか歌ってほしいと思いました。
世界観が合う作品とかいっぱいありそうな……。

というかそんな枠で収まらない可能性もありそうです。

なんというかこの声質で英語Rapできちゃう、しかも日本語もOKとなるともう可能性の塊です。
とりあえずアルバム待ってます!