運行管理者試験(貨物)合格してました

運行管理の知識や実務よりも国語力が試されているのだ…!!

講習についても書いてます。
運行管理者(貨物) 基礎講習 1日目運行管理者(貨物) 基礎講習 2日目運行管理者(貨物) 基礎講習 3日目

先日受験した運行管理者試験、合格していました。
だいぶ国家資格も増えてきましたが…確か教員免状は含まれないはずなので、来年は目指せ☆2ケタですね。
さて今回の運行管理者試験を振り返ってみようと思います。

・申し込みは全部インターネットで!!

受験の申し込みは「公益財団法人 運行管理者試験センター」で行います。
左下の電子申請を活用すれば全部ブラウザ上で申し込みができて楽ですよ。
ただしIE(インターネットエクスプローラ)じゃないとだめです。…IEはWin10で削除されたとか聞いたけど…どうなんでしょうね。
基本的な使い方はコチラを見ると早いですよ。
運転免許証や講習の受講修了証、証明写真などは全部スキャナで画像化してアップロードします。
私はスキャナめんどくさかったのでスマホで写真撮ってそれを送信しちゃいました。全然大丈夫っぽいですよ。

※追記
なんかGoogle Chromeでも大丈夫でした。

・実務経験のない人は講習の受講は必須

申し込みの時点で講習を受講してなくても「基礎講習終了予定」を選んでおけば、受講後に追加で修了証をアップロードすることでOKです。
実務経験が1年以上ある人は問題ないのですが、ない人は基礎講習の受講は必須です。
早い内に受験しちゃったほうが良いです。
平日3日間が一番のハードルですが…。

・勉強方法

※追記:いまさらですが、過去問の周回は重要なのですが、最近の傾向から過去問の周回だけでは対応しきれないように思いました。
できれば参考書を1周、しっかり読み込まないと新出問題に対応できないと思います。

勉強方法ですが基本的には過去問をガンガン周回するべきです。
まずは運行管理者試験独特の「出題形式」に慣れなくてはなりません。
例えば国家資格の中でかなり簡単な危険物取扱者乙種の場合、択一がほとんどですよね。
運行管理者の場合1~4分野は「正しい物を○つ選びなさい」なのでほとんど同じなのですが
5分野目の「実務上の知識及び能力」は3~4の記述に対してそれぞれ「適切」「不適切」を答える必要があり、全て正解してやっと1点です。
また、各選択肢がけっこう長めの文章になっている点にも注意が必要です。

今回の平成27年度第1回の問題の問24であれば

問24 点呼の実施に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。

1.A営業所においては、運行管理者は、昼間のみの勤務体制となっている。このため、運行管理者が不在となる時間帯の点呼が当該営業所における点呼の総回数の7割を超えていることから、その時間帯における点呼については、事業者が選任した複数の運行管理者の補助者に実施させている。しかしながら、運行管理者は、点呼を実施した当該補助者に対し、当該点呼の実施内容の報告を求める等十分な指導及び監督を行っている。

2.いわゆるGマークの認定を受けていないA営業所の運行管理者は、所属する運転者が遠隔地にある自社のB営業所から運行を開始する場合は、当該運転者が所属していないB営業所の運行管理者に点呼を実施させている。その際、当該B営業所に備えられたアルコール検知器(国土交通大臣が告示で定めたもの。)を使用した酒気帯びの有無の確認など所定の事項をB営業所の運行管理者が実施し、その結果を、A営業所の運行管理者に連絡している。このため、連絡を受けたA営業所の運行管理者は、当該運転者から直接の報告をさせることなく点呼を実施したこととしている。

3.乗務前の点呼において運転者の健康状態を的確に確認することができるようにするため、健康診断の結果等から異常の所見がある運転者又は就業上の措置を講じた運転者が一目で分かるように、個人のプライバシーに配慮しながら点呼記録表の運転者の氏名の横にマークを付与するなどして、これを点呼において活用している。

4.以前に自社の運転者が自動車運転免許証の停止の処分を受けているにも拘わらず、業務中の事業用自動車を運転していた事案が発覚したことがあったため、運行管理規程に乗務前の点呼における実施事項として、自動車運転免許証の提示及び確認について明記した。運行管理者は、その後の乗務前の点呼の際は、法令によるもののほか、運転者全員に対し、事前に提出させた各自の自動車運転免許証のコピーによる確認を行い、その再発防止を図っている。

(過去の試験問題は運行管理者試験センターが配布しています→コチラ

このように基本的に問題の各選択肢が”文章”になっており(1~5分野すべて)問題を読むだけでかなり時間がかかってしまいます。
また、読解力が本当に重要でしっかり読んでも「どちらともとれる」ような書き方の問題もありました。(私だけかも…)
そのため、とにかく過去問を回数こなして「問題文をしっかり、素早く読めるようになる」というのが重要だと思いました。

ちなみに上の問題の答えは1、不適 2、不適 3,適 4,不適です。
1は補助者が点呼を履行補助できる割合が1/3以下のため。
2はもちろん直接点呼をしアルコールチェックする必要がある。
3は点呼を行う上で配慮すべき情報を記載しており、プライバシーへの配慮もされているため業務上問題ない。
4は乗務前点呼において提示すべき免許証は「現行運転免許証」であってコピーでも良いとは書いていない。

私はこの問24の4が不正防止のためコピーを提出させて、現行の免許証(法令によるものとして)を点呼時に提出させて両方を照らし合わせて確認していると思ってしまい解答用紙に12不適、34適にしてしまいました。
見直しで「やっぱり4はなんか変だ」と思って4を不適にしましたが最後までもやもやしていましたね…。
この問題は結構話題になってて「わかりづらい」とみんな思ったみたい。
こんな風に読んでいてわけがわからなくなる問題も多いのです。
試されてるのは「国語力」だと思う…。

・使用した参考書

今回はあまり挑戦したことない分野だったので参考書は手当たり次第に買ってしまいました。
正直コスパ悪かったです…。


まずこれを買いました。
これは過去問と解説がセットになっていて、試験ごとに出版されています。
正直かなり字も細かくて、とっつきにくくて買ってからほぼ触りませんでした…。だって分厚いんだもん。
ですが、これ1冊で合格する人も多いのでオススメではあります。

追記:旅客を受験しましたが、この参考書はかなり出来がいいです!
過去問だけでなく、この参考書をしっかり読み込むことで新出問題にかなり対応できるようになります。



次にこの2冊を購入。
このコンデックスのシリーズは過去問しか載ってないので逆にやりやすいと思いました。
テキストの方は過去問の解説で納得出来ない部分を調べるのに使いました。
基本的にはこの2冊セットで合格できると思います。
過去問は問題と解答を切り離せるのが素晴らしい。


そしてコレ!
なんか電車とかでパラパラ読むために書店で見つけて衝動買い!!
「うわぁ…勉強してない!受からない!不安!」みたいになった心に優しく作用する精神安定剤のような存在です。
試験で全くわからない問題は出なかったのでこの本で得た「裏ワザ」は使用する機会がありませんでした。
でももし「なんだこれ!見たことない問題だ!」という場合にこの「裏ワザ」は最後の砦として私を支えてくれたはず…なのかな?
統計的にしっかりと裏付けされたけっこう実用的な「裏ワザ」から「困ったら○番が正解の確率が高い!」というトンデモ技まで書いてあって面白いですよ。
困ったら○番みたいな運任せの裏ワザは「1~2個」しかないですのでご安心を。殆どがしっかり統計で導かれたものでした。
これだけ読んで合格は絶対無理だと思いますが、副読本として暇な時に良いですよ。

・試験

車で行けないので注意。私は講習が埼玉だったのでつい試験も埼玉で申し込んでしまい深く後悔しました。
熊谷…!
「暑い」「けど日本一ではない」しかわかんない。
某大学で行われたのですが関東だというのが信じられない秘境…じゃなくて雄大な自然の中にあります。
私は電車もバスも使わずに行けたのでよかったですけど、むしろあの大学の生徒はどうやって学校に通ってるのかな?
敷地内に大きなマンションみたいなのがあったからもしかしてあの敷地内に住んで大学に行ってるのかな?
あの大学で受けるなら品川キャンパスなら苦労せずに行けたのですが…。

車で行って、違法駐車して警察来たら受験資格喪失という当然といえば当然のルールがありますのでご注意を。
友だちや家族の方に送って貰う場合も、周りに何もないので待っててもらうのが大変ですよ。熊谷の中心街まで出ちゃったほうがいいです。

大学の中はすごい綺麗!!
建物もステキな感じで、試験会場の教室も明るくて良かったです。
ひとつの机に3人座っていたので、真ん中の人は退室時両側のどちらかの人に声をかけなきゃいけないのが大変かも。

周りはほぼ男性、たまに女性って感じでした。
年齢層はわかりませんが、私と同じ20代っぽい人は少なそう…?

・試験の実施状況

コチラで確認できます。

貨物の受験者数が32,699人、合格者が7,402人。合格率22.6%
旅客は受験者数が少なくて6,889人、合格者が1,205人。合格率17.5%
貨物の合格者より旅客の受験者が少ないですね。

今回の試験は26年度第1回の14.4%、平成25年第1回の19.3%に次ぐ歴代第3位の合格率の低さだったようです。(たぶん)
とはいえ、合格率低すぎ!という感じじゃなくて、最近の推移から大体20%ぐらいに合格者数を抑えようとしているのがわかっていました。
なんでも前期である8月試験は合格率低め、後期の3月試験は合格率高めらしいので、次は30%超えそうですね。

難易度を比べるのもおかしいのですが、2級ボイラーよりは勉強時間必要だと思いました。
電気工事士よりは楽ですが、これは私が理系出身だからかも?文系の人は読解力ありそうなので文系なら運行管理者のほうが楽かも。
地味に計算問題ありますが小学生レベルの計算で解けるので簡単です。
今回はまとまった時間が取れず真剣に勉強できたのは試験1週間前でした。1日あたり3Hを1週間ですのでだいたい20時間はしっかり勉強できました。
もちろん、以前から少しずつ合間合間に勉強はしていたので、30時間程度でしょうか。
今回は時間効率が良いと勝手に思ってましたが、合格者の方の中には「講習だけで合格できた」という人もいるようなので、才能のある人はいいなーって思いました。
30時間が多いか少ないかはわかりませんが、私にとってはちょっと十分じゃない部分もあったのでもうちょっと時間があったら良かったなーって感じです。

・資格取得が趣味ならとっておくと面白い

この資格って完全に業務で必要になって取る資格なので申し込みや免状申請で「所属事業所」を書かなきゃいけないんですよね。
なので基本的に業務上必要ないのに取る人がいることを想定してないっぽいです。
それでも、にわか資格マニアでしかもなるべくとりやすい資格をとるのが好きな私にはうってつけの資格でした。
ちょっと…司法書士とかは…絶対無理すぎるので…。
運行管理者は今まで知らなかったトラック運転手さんの仕事が少し理解できて面白いです。
観たことはないのですが、昔のトラック映画のイメージで「夜通し運転ぶっ続けだぜー!」みたいなのは不可能だってわかりましたし
休憩の時間まで決められてたり…。
なんか噂だと「ちょうどノッてきたところで休憩入れなきゃいけなくて辛い」らしいです…大変な仕事ですよね。
毎日気軽に頼んでいるAmazonの商品とかも、こういうルールの中で一生懸命運転手さんが運んでくださっていると思うと箱が捨てられなくなります!w
まだ免状申請してないんですけど、合格から3ヶ月以内に申請しないとダメという他に類を見ない特殊ルールがあるので受かった人はお早めに!

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12月18日までに申し込まないと…!!